Instagramのテーマアカウントを売買して収益化するマーケットプレイス(海外事例)

2020年12月30日 5 min read

こんにちは、Statusbrewです。

シリコンバレー発の実名制Q&Aサイトでこのような質問がよくあります。

Quora

「インスタのアカウントを売ってる人たちって何が目的でやってるの?」

答えは一つ、お金を稼ぐためです。

一度作り上げたビジネス、商標、またはブランド名を販売するのと同じ理由です。売却して現金に変えてしまうことをその時のメリットとして考える層がいます。Instagramアカウント育成・売買のプロが世界中に存在しており、彼らのマーケットプレイスは日々増殖しています。

目次
1.Instagramアカウント売買の背景
2.Instagramの「ニッチ」「テーマ」って?
3.どこで売っているの?
4.違法ではないのか?安全に買うには?
5.アカウント売買企業を見てみよう(海外例)
6.アカウントを売る方法
6-1.アカウントの価値を決める5つの要素
6-2.アカウントを売る具体的な方法

Instagramアカウント売買の背景

同様の「お金稼ぎ」「マネタイズ」の機会はYouTubeなどにも存在しますが、YouTuberは、通常、認知度が高くなければ再生回数が稼げない=広告収入になりません。チャンネルのために動画を撮影し、編集する必要があります。一方、あるInstagramのアカウント運用者は、自らのコンテンツでなくてもリポストするだけで数万人のフォロワーを獲得する猛者もいます。

このようなタイプのInstagramプロフィールは、個々のユーザーではなくテーマに関連した写真を投稿するもので、一般的にInstagramページの構築、購入、販売に関わる層からは、「ニッチ」または「テーマ」アカウントと呼ばれています。ニッチアカウントの対義語は個人アカウントで、コンテンツはほとんどがオリジナルの写真やユーザーの日常生活に関連するものです。これらの個人的なInstagramは、「憧れライフスタイルを送っている」ことでブランドのスポンサーがつくかもしれませんが、ニッチアカウントは、主に売買によって成り立っています。

この「売買」が本記事のテーマになります。

Instagramの「ニッチ」「テーマ」って?

テーマアカウントと呼ばれるものが俗に売買の商品となっています。

テーマアカウントとは:

誰かがビジネスのためにInstagramを使用しようとしている場合、または独創的で芸術的な側面を誇示しようとしている場合は、「テーマ」を持ちそれを使うことで価値=最終的な目標である集客に結びつけようとするマーケターがいます。テーマを自分で作成するより、プロフェッショナルな外観を提供してくれる人から買うことを選ぶ人もいます。

Instagramのテーマは、アカウントの全体を通した審美的な外観のことです。デザイン的に一貫性のあるInstagramのフィードを持つことで、アカウント自体の価値を向上させることでフォロワーに印象を与えてフォロワーを増やすことが目的です。

わかりやすいように割とファンシーなデザインのものもピックアップしましたが、テーマアカウントは業界やカテゴリーが幅広く、業界ごとに好まれるデザインが変わってきます。売買の際に好まれるテーマをあえて狙って作成するプロもいます。

どこで売っているの?

売買の場所は様々です。

個人間の売買の場合、Facebookや掲示板のコミュニティもあれば、Twitterでの呼びかけもあります。

118kフォロワーの持ち主からの投げかけ

違法ではないのか?安全に買うには?

Instagram社はTOS(利用規約)にてはっきりとアカウントの売買を明確に禁止しています。自動検出シグナル、ユーザーからの直接の報告を含め、アカウントが売買されたか、取引されたかを判断するための様々な方法があるようです。

今の所は法的措置をとるケースはなく、そして「テーマ」アカウントの売り買いは半合法的に現在も行われています。

ただしリスクとしては様々な点があります。

気をつけるべきことは、主に偽物であるアカウント(フェイクインフルエンサー)を販売している人たちです。彼らはフォロワーを購入したり、フォロワーを獲得するためにエンゲージメントボットを使用している可能性があります。

リスクを犯さないためには「法人」マーケットプレイスを介入して売り買いをすることがベストだと言われています。このような信頼できる仲介業者は、買い手からお金を、売り手から必要なクレデンシャルと呼ばれるアカウント情報(ユーザー名、パスワード)を送ります。お金を売り手に、アカウント情報を買い手に渡すことで、取引にセキュリティが追加されるのでリスクを抑えることになるでしょう。

このような結果、アカウントの売買に特化したオンラインマーケットプレイスも存在します。こちらもあなたのビジネスチャンスの一手になるのではないでしょうか?

アカウント売買企業を見てみよう(海外例)

海外のInstagramアカウント売買サイトをのぞいてみましょう。"Sell Instagram accounts"で検索してトップに登場したカナダにあるSocial Tradia(ソーシャル・トレーディア)という会社を参照にしましょう。

a.カテゴリーごとのテーマ

カテゴリーが複数に渡り、自分の業界のカテゴリーを選びます。

「フィットネス」を選んでみました。すると紹介文としてフォロワー数を含む説明があり、下に実際の価格が表示されています。

b.フォロワー数ごと

カテゴリーではなくフォロワー数でも選ぶことができるサイトがほとんどです。一番下は2000人で上は10万人単位のフォロワー数でフィルタリングして選ぶことができます。もちろんフォロワー数に応じてどんどん販売価格は高くなります。カテゴリーとフォロワー数ごとの相場もチェックしてみると面白いですね。

ウェブサイトでは、ユーザーがサイトの手数料をスキップして直接売り手のところに行くことができないように、Instagramのアカウントはユーザー名が伏せられた状態で掲載されていることがほとんどです。アカウントのニッチ(旅行系、金融系、ファッション系)だけでなく、フォロワー数とフィード投稿上のエンゲージメントの平均数が記載されています。

また、「万が一結局アカウントログインするためのパスワードなどを土壇場になってシェアしてくれなかった場合」には返金対応であったり、アカウントが適正で安全であるかのチェックも厳しくしてあるので安心ポイントが上がります。

このような企業は手数料として数%を取っているので、これも良いビジネスかもしれませんね。

アカウントを売る方法

では実際どのように売るのでしょうか?

まずはあなたのアカウントが売れるだけの価値がないといけません。

アカウントの価値は様々な要因によって決定されます。もちろん価値を決めるのは「書い手」です。

アカウントの価値を決める5つの要素

(1)デモグラフィック:どの国のアカウントか、アカウントのデモグラフィックは正直市場価値に影響します。アメリカ(US)/イギリス(UK)/カナダ(CA)/オーストラリア(AU)のフォロワーが最も価値があると言って良いでしょう。それらの国からの広告収入が世界で最も高いので、アカウント自体が最も高い価格がつけられます。しかし当たり前ですが、世界はこの4つの国だけではありません。他にも要素をみてみましょう!

(2)投稿のアクティビティ:投稿の量のことです。1000を目安にしておきたいです。投稿数を念頭に置いて、さらに投稿への高いエンゲージメント数は、より良い価格がつきます。

(3)トピック:ニッチのことです。国によって人気のカテゴリーは違いますが、そのカテゴリーの競争が激しければ価格も若干下がってきます。トピックのマネタイズ能力とアカウントの大きさも相互作用します。一方、専門知識を必要とするあまり人気のないニッチ(技術系、芸術系、政治や金融系)は多くの場合、購入希望者の関心が集まりやすいです。

(4)サイズ:フォロワー数の規模が大きいアカウント=高額では必ずしもありません。やはりニッチ、投稿の質や投稿数も絡めて考えましょう。

(5)ハンドル:ドメインと同じように、@ハンドルは価値に大きな役割を果たしています。短くできれば一語のハンドルを持つInstagramアカウントは、一万人フォロワーを持つアカウントよりもニッチによっては価値が高くなります。

アカウントを売る具体的な方法

1.Googleトレンドのようなトレンド分析ツールを使用して、話題性のあるトピックを特定します。もしくは「自分の売るテーマはこれ」を決定します。

2.アカウントを開設します。
頻繁に投稿することでそれを成長させ、ハイプされたハッシュタグを使用し、おそらくフォロワー獲得のための有料広告を使用します。

3.テーマにこだわったコンテンツを作成します。ユーザーネームをキャッチーなものに変更し、バイオを編集します。テーマ(ニッチ)に沿ったコンテンツを投稿し始め、アカウントを育ててより高い値段での売買を試みることもできます。

アカウントを売りたい!売買ビジネスを始めたい!方はInstagramマーケティングを学ぶことと、まずはInstagramフォロワーを増やすためのアカウントを作成しましょう。

Hisami Matsubara

北インド発のソーシャルメディア管理&アナリティクスツールStatusbrewの日本支社代表です。日本市場の立ち上げのため、2019年単身で渡印し、インド在住5年目です。 「日本語でありそうでない」マーケティング知見を執筆します。 91年生まれ、岐阜県出身。少女漫画と文学作品、インドが好きです。

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