顧客を逃さない!SNS版マーケティングファネルの構築

2022年9月6日 4 min read

こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。

ソーシャルメディアはあなたが思っている以上に「顧客獲得のための万能マーケティングチャネル」にも関わらず、あることを意識してマーケティング活動を行っていないがために、顧客を逃しがち、また囲い込みができていないシーンを度々見かけます。

セールスファネル」「マーケティングファネル」という言葉を、マーケターの皆さんは聞いたことがあるのではないでしょうか?

世の中にあるビジネスの形態、BtoC、BtoB、DtoC問わず、あなたのビジネスと売り上げは、ユーザーとの繋がりつまりエンゲージメントに強く影響されます。

さて、日々のアクティブユーザーが世界で30億人を超えるソーシャルメディア。この膨大なマーケットを無駄にしようとする企業ブランドはもはやないのではないでしょうか?ソーシャルメディアを使ったマーケティングだけではなく、もはやファネルの最終段階である商品・サービスの販売、そして顧客をファンにし続ける、顧客の声を広めるまでもができるのがソーシャルメディアの魅力です。

ソーシャルメディアだけに限りませんが、基本的にマーケティングの成功は必ずファネルの構築をすることから始まります。

  • あなたのブランドの売上につなげるためには、どれだけの見込み顧客を集めたら良いのか?
  • どのような段階にいる見込み客に、どのようなタイプのアプローチを行っていけば良いか?

これらを「ファネル」というものに落とし込み、フレームワークを作成する必要があります。

ファネルとは?

言わずもがな、ユーザーがあなたの商品の購入に至るまでのプロセスを、漏斗状の図で示されるものです。こちらが最も一般的なものでしょう。

まずこの図をご覧いただいてお気付きの通り、

ファネルの各段階に応じてユーザーへ起こすアクションが異なること、そして見るべき分析指標が異なります。

3つに分けられる購入ファネル

ファネルは大きく分けて3つの購入層にカテゴライズできます。

・トップファネル:TOFU → 潜在顧客
・ミドルファネル:MOFU → 見込み顧客
・ボトムファネル:BOFU → 購買顧客
の3種類です。

潜在顧客は、あなたのブランド、もしくはあなたのブランドのものではなくとも、同一商品の存在を知っているユーザー層を指します。

例えばあなたがワンちゃんや猫ちゃんのペットフードを通販で売っている事業者だとします。

イギリス発オーガニックペットフードブランドのAATU

ペットフード会社は世界中に無数にあります。ただし犬や猫を飼っている人も無数にいるので、その中でどれだけの顧客に自社ブランドを知ってもらえるか?という話をするときに、ファネルを活かすことができます。

あなたのペットフードブランドについて、名前は知っている段階なのか、競合のペットフードの愛用者なのか、それともあなたのペットフードに興味を持ち、飼ってくれそうな段階に来ている層なのか、これらをセグメント化する必要があります。

影響ファネル

先ほどのTOFU、MOFU...の購入ファネルは、あなたのブランドの商品・サービス購入前のプロセスを示したものですが、購入後の消費者行動を示したものが影響ファネルです。

ソーシャルメディアにおけるマーケティングファネル

ソーシャルメディアの素晴らしいところは、ユーザーからのブランド認知からエンゲージメントの獲得、顧客との関係の維持、そしてアドボカシーまでを全てソーシャルメディアのプラットフォーム上で完結できることです。

例えばソーシャルメディア専用のCRMで各お客様情報を細かく記録しておけば、過去にどんなやり取りをし、あなたのどんな種類のコンテンツに反応してくれたかを全て追うことができます。

ソーシャルメディアでは、ユーザーの行動が顕著に読み取れるため、ステージごとのユーザーのファネルを簡単にソーシャルメディア版として落とし込むことができます。

あなたのブランドのサービスの認知段階であるユーザーと、すでにあなたのサービスや商品の購入を検討している段階のユーザーがあなたのソーシャルメディアコンテンツに対して行う行動、そしてすでにサービス体験者が行ってくれるアクション等、どの行動も全てKPIに出来ますし、もちろん数字にてデータ化が可能なことも利点です。

商品、サービスを知っている段階 - 認知 (ブランド・アウェアネス)

一人でも多くのオーディエンスに認知してもらうためのマーケティング活動を行う段階であるのが、ファネル「認知」です。

商品、サービスの購入を熟考、そして購入した後の段階

ついに、様々なプロモーション活動を通して見込み客を獲得するまでの段階のことを指します。見込み顧客を何らかの形でリスト化して、新規顧客として獲得するための大切な囲い込み段階です。

ここでソーシャルメディア専用のCRM(顧客関係管理)ツールなどを使うと、「最初に興味を持ってくれた商品  (=最初にエンゲージしてくれたソーシャル投稿から情報をとる)」「質問の内容と回答」などをまとめてデータ化、セグメント化していきます。

商品、サービスのファンの段階

営業用語で「リテンション」と呼ばれるものです。あなたの商品やサービスを購入をしてくれたユーザーに対して、リピート購入、クロスセル(他の商品などもついでに購入すること)、アップセル(より価格の高い商品や付加価値のある商品を購入すること)を用いて客単価を上げる方法です。

この時点でも、CRMの中で「次にこの商品を勧めたいユーザー」をタグなどつけて一気にカテゴライズし、該当ユーザーからのエンゲージメントを細かく追跡していきましょう。

アドボカシーの段階

あなたのブランドのリピート顧客、ファンであるユーザーが、良いレビューやコンテンツを広めてくれることで、各フェーズの未知なるユーザーの数を底上げする段階です。

ここまでくると、新たにブランド認知に膨大なリソースを投じることなく、さらなるリードが見込めるため、このアドボカシー段階にいるユーザーを常に飽きさせず、惹きつける事は非常に大切です。

また、この時点では顧客の@パブリックメンションや口コミレビューなどは厳しすぎるくらい慎重に監視しましょう。

常にあなたのブランドのファンでいてもらうためには、最新のユーザーからのブランドへの評価とセンチメントを測ることが大切です。

ファネルの各ステージで、潜在的なオーディエンスに接触し、ファネルに沿ってさらに次のステージへ誘導する機会があります

ファネルをボトムアップするためにやること

ソーシャル営業: ターゲット市場、オーディエンス、アカウントに関するインサイトを提供する
ペイドソーシャル(広告): 適切なメッセージで潜在顧客をターゲットにし、各ファネルのステップの目標を推進する
オーガニック・ソーシャル:コンテンツの柱を管理し、オーディエンスの関心を引き、エンゲージする
コミュニティ管理:ユーザーやフォロワーと関わり、会話をリードし、ソーシャルチャネルを通じて顧客サービスを提供する
実際には、カスタマージャーニーはファネルのイメージのように単純ではないことがよくあります。ユーザーは、ファネルの中で脱落したり、行ったり来たりすることがあります。また、コンバージョンまでに何度もウェブサイトを訪れ、アクションを起こすかもしれませんし、最初のタッチポイントとは異なるチャネルを経由することもよくあります。

ソーシャルメディアでも、マーケティングファネルを理解しなければ、どの段階の顧客にどのようなアプローチをし、その効果測定は何を見るべきか?わかりません。

ファネルごとのマーケティング施策とKPIをぜひ設計してみましょう。

Hisami Matsubara

北インド発のソーシャルメディアモデレーション&アナリティクスツールStatusbrewの日本支社代表です。日本市場立ち上げのため、2019年単身で渡印し、インド在住5年目です。 「日本語でありそうでない」マーケティング知見を執筆します。 91年生まれ岐阜県出身。少女漫画と文学作品、ワインとインドが好きです。

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