[消費者心理から学ぶ]なぜソーシャルメディアのレビュー管理は馬鹿にできないのか?

2022年9月30日 7 min read

こんにちは、Statusbrewです。

あなたの企業・ブランドの商品やサービスをユーザーから買ってもらうためには、消費者がどのように購買の意思決定を行うかを理解する必要があります。

それはあなたがソーシャルメディア上でマーケティングを行ったりする際も、どんなマーケティングでも良い「ブランドの評判」管理は、最も簡単かつ今すぐにでも行える対策や戦略です。

この世には似通った商品やサービスがすでに世界中、溢れかえる中で、何が購入の決め手となるのでしょうか。

あなたの商品、サービスに対する肯定的なレビューがあれば、または真摯にクチコミへの対応があるところを表現すれば、さらにビジネスを信頼するために潜在的な顧客を導くことができます。あなたのブランドの評価は競合に勝つためにも必須と言えるでしょう。

1.よく思い出して!消費者としての購買プロセス
2.人は時として「どうして"この商品が好きなのか"不明確である」
3.消費者行動は4種類に分けられる
4.レビューってどんな種類がある?
5.ソーシャルメディアは全てが「ユーザー生成レビュー」となる
6.ソーシャル上のレビュー管理のワークフローを設計しよう

1.よく思い出して!消費者としての購買プロセス

ご自身の商品を購入するまでのプロセスも思い出してみてください。

Photo by Eddie Junior / Unsplash
  • 話題の書籍を買うとき
  • 緊急で近場の歯医者を探すとき
  • 新しいラーメン屋に行ってみたいとき
  • 筋トレ中でプロテインを買うとき

「もともと好きで信頼しているブランド」でない限り、どんな消費行動も何かしらの担保が欲しくないですか?

近年の調査でもわかっていることですが、消費者は確実にレビューを参考に消費に対する意思決定を行います。

引用:CXL 「ほとんどの商品は基本的に高レビューであるのも事実です」

商品レビューの「星の数と注文数には強い相関がある」と言われています。

より多くの優良レビューがある = 商品の実際の注文数に比例していることは、様々な販売プラットフォームで伺えます。優良レビューが多い商品を、販売プラットフォームの目立つところに表示しておくと、クリック率を35%も向上させることも調査で明らかになっています。

ユニクロの「ヒートテック」の商品ページに設置されているレビューセクション

2.人は時として「どうして"この商品が好きなのか"不明確である」 = 人の意見に左右されやすい

様々な研究でわかっている事実で、人は「何か選択をしなければならない」ときに、脳に負担とプレッシャーがかかります。その圧力から時として「本当に自分が潜在的に好きなもの」よりも「人が選んでくれたもの=人がよしと評価したもの」を選びがちだと言われています。

※「ジャムの味評価」の有名な研究結果より参照

このような消費者の心理もあいまって、

引用:Is Digital Marketing Worth the Cost? 6 Reasons to Love Digital Marketing

さらにどんなことが消費者行動に影響するのか?という調査では、

  • 商品のレビュー
  • 消費前の適切なカスタマーサポート

も、「商品そのもの」というよりは「消費体験」を充実させたい顧客の大半からの「決め手」になります。

より多くのレビューがあれば、時として無理難題を言う顧客からあなたの評判を守ることができます。とはいえ、否定的なレビューを削除してはいけません。レビューの数が少なく、丁寧な言葉遣いであれば、実際に売り上げに貢献します。

3.消費者行動は4種類に分けられる

消費行動の種類は4つに分けらると言われています。購買プロセスのあらゆる要素に焦点を当てます。

習慣的な購買行動(上図の右下)
消費者は、購買プロセスにあまり深く関与しません。あくまで習慣的に製品を選ぶので、分析的な思考が行われない傾向にあります。

例えばスーパーで日用品や食料品の買い物を行う場合、「すでに毎日食べているもの」「その時安いもの」を選ぶため、事前調査はあまりされません。

複雑かつトレンドが重要な購買行動(上図の左上)
コンシューマーの中で最も事前調査、分析、比較を行う傾向にあるのがこの枠組みです。決して安くはない金額を払うため、適切なものにお金を投資したい気持ちが多い消費者に当たります。

例えば車や不動産、ジュエリーなど、非日常的な消費活動に多く見られます。

ギャップを解消する購買行動(上図の左下)
消費者は、「こんなはずじゃなかった」という経験をしないため、また納得のいかない対象にお金を使わないようにするために、購入プロセスに関与しています。

買いたい商品の種類が同じであっても、2つ以上のブランドの違いを理解するのは難しいと感じ、そのため自分の決断を正当化する情報を求め始めます。

例えば 携帯電話のような、かなり高価な商品やサービスの買い物。決して安くはないし、種類も多い。これは、技術者でないバイヤーにとっては問題である。

バラエティを求める行動
消費者はバラエティを求める。つまり、新しいものを試したいというのが主な理由であり、前に買ったものに不満があるからというわけではありません。

例.新しい香水の香りや色違いのパンツなど。

ですから、ここでも行動に影響を与える主要な要因が非常に重要なのです。これらはすべて、顧客の意思決定に影響を与えます。

何がお客様を動かしているのかを知り、より良い販売・サポートにつなげましょう。そのためには、顧客の意思決定を理解するためのいくつかの方法が必要です。

あなたのビジネスはこのマトリクスのどこに当てはまりますか?あなたが扱う相手が誰なのか、そして彼らにどのようにアプローチするのがベストなのか、イメージを膨らませてみましょう。

4.レビューってどんな種類がある?

レビューには実は大きく分けて2つの種類があります。

一つは"ファーストパーティレビュー"と呼ばれるもので、あなたのウェブサイトに直接設置されているレビューです。

インド最大のファッションEコマースMyntraのフィードバックページ

オンライン上で何らかの商品を買う際に、必ずといっていいほど最近は設置されているのではないでしょうか?

ユニクロの「ヒートテック」の商品ページにあるレビューセクション

ファーストパーティレビューは、SEO対策に有効です。誰かがあなたの商品名 + 'レビュー'でキーワード検索した場合、一般的にGoogleは、それが最も関連すると認めるサイトからレビューを取得し、より肯定的なレビューが管理されているページのSEOを押し上げます。

それに対して、"サードパーティーレビュー"と呼ばれるものがあります。
これはまさにGoogle、Facebook、Twitter、Tripadvisorなど、あなたのビジネスとは直接関係のないオンライン上で顧客が残すレビューのことです。

例えばあなたが新しいサービスを使ってみたい、とします。

インド発の各業種のローカル専門業者「プロフェッショナル」をアプリで自宅に派遣するサービス Urban Company

新しい企業のサービスを導入するのは少し勇気がいります。そこでこの会社のサービスに対して世間がどのようにレビューしているのか、Googleでレビューを開いてみます。

Urban CompanyのGoogleでの検索結果

誰がどんなサービスを受けていて、どう感じたのか、はユーザーの消費行動の判断材料になります。またGoogleマイビジネスはSEOも高くレビューが高いほど、高い順に表示されます。

「レビュー」は単にGoogleやFacebookの評価ではなく、ソーシャルメディア上に溢れるユーザー生成コンテンツも含まれます。

ツイートも「レビュー」「消費者の声」です。

さらに、直接あなたの企業アカウント宛にレビューがきている場合もより重要です。

インド最大の美容EコマースNykaaに対するTwitter上のコメント

企業は様々な「顧客の評価」を常に監視し、否定的なレビューに有意義な対応をし続けることこそがパフォーマンスになります。逆に言えば放置は最もブランドの価値を毀損し兼ねません。

積極的にユーザーに対応すれば、あなたのビジネスにとって大きな財産にもなり得ます。Statusbrewのようなコメントの監視・レビュー管理ツールを利用すれば、Googleマイビジネスやソーシャル上のレビューを簡単に追跡、管理することができます。

5.ソーシャルメディアは全てが「ユーザー生成レビュー」となる

ソーシャルメディアはユーザーが発する一言一言(Statusbrewでは会話と呼んでいます)が「ユーザー生成コンテンツ=ユーザー生成レビュー」です。

ソーシャルメディアは誰もが瞬時に公開できるコンテンツかつ、その拡散力は周知のことでしょう。

あなたのブランドの認知度が上がれば上がるほど、比例してあなたのブランドに対して様々なコメントがされます。その一つ一つを「レビュー」として受け止めて、監視体制に置くことが大切です。

ソーシャルメディアのレビュー管理とは?

レビュー管理とは、ソーシャルメディアチャンネルに投稿された自社ブランドに関する顧客からの口コミやコメントを監視するプロセスです。大小問わず、すべての企業は、「このコメントはネガティブかポジティブか」に関わらず、すべてのレビューを積極的に監視、分析し、対応する必要があります。効率的なカスタマーレビュー管理戦略は、常にポジティブかつ真摯なブランドイメージを構築するのに役立ちます。

6.ソーシャル上のレビュー管理のワークフローを設計しよう

レビュー管理とは、Webサイトやソーシャルメディアチャンネルに投稿された自社ブランドに関するカスタマーレビューをモニタリングするプロセスです。企業ブランドはすべてのレビューを積極的に監視、分析し、対応することでブランドの価値を商品だけではない「信頼」を勝ち取り引き上げるための最も近道です。効率的な顧客レビュー管理戦略は、ポジティブなブランドイメージを構築するのに役立ちます。

レビュー管理の仕組みを、例を挙げて理解しましょう。

あるユーザーが、あなたのブランドに対する不満をGoogleやFacebookにネガティブなレビューとして投稿したとします。

まずはそのレビューの内容をあなたのビジネスの中の基準わけをしましょう。

例えば

  • レビュー評価4以上の場合はお礼のコメントをテンプレートを使って送信
  • レビュー評価が基準より低い場合は、その中でも特定のキーワードをトリガーに対応を変更

と上記の図のようにマッピングします。

Statusbrewはソーシャルメディアのレビュー管理とカスタマーサポートを同時に行うための高機能ツールです。

Hisami Matsubara

インド発のソーシャルメディアモデレーション&アナリティクスツールStatusbrewの日本支社代表です。日本市場立ち上げのため、2019年単身で渡印し、インド在住5年目です。 「日本語でありそうでない」マーケティング知見を執筆します。 91年生まれ岐阜県出身。少女漫画と文学作品、ワインとインドが好きです。人生で最も好きな本は「赤毛のアン」「嵐が丘」です。

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