企業様必見:ソーシャルメディアのセンチメント分析(ポジティブ・ネガティブ)はしていますか?

2022年1月8日 10 min read

こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングツールStatusbrewです!

ソーシャルメディアの管理をするブランドの担当者様は、エンゲージメント、メンション、フォロワーの増加などの指標を確認することで、ソーシャルメディア戦略が正しい方向性に向かっているか評価します。しかし、これらの測定基準が定量的な測定では、オーディエンスがあなたのブランドやサービスについてどのように感じているかを明らかにすることはできません。

ソーシャルメディアにおけるセンチメント分析は、ポジティブ・ネガティブ分析とも呼ばれ、顧客やファンの感情や認識に関する情報を収集するのに役立ちます。

センチメントはどこから抽出するかというと、テキスト(つまりコメントやDM)の一部を分析し、肯定的なもの、否定的なもの(またはそのどちらでもないもの)のいずれかに分類することができます。

こちらのブログでは、センチメント分析がブランドの成長に不可欠である理由と、ソーシャルメディアキャンペーンにセンチメント分析を導入する方法について説明します。

1.ソーシャルメディアにおけるセンチメント分析とは?

数年前まで、顧客の感情を分析することは、企業にとってあまり重要視されていませんでした。今日、消費者の会話から得られる情報が企業競争力の源泉になる、という認識が高まり、センチメント分析は実行可能なツールとして出現しています。

Mikko Gunu Karjalainen was this year artist director of the Korpo Sea Jazz festival. Here he was crazily playing with his Mikko Fellowship Quintet. As he likes to say… aguesome! :D
Photo by Aarón Blanco Tejedor / Unsplash

他のデータ分析とは異なる点は、感情を扱うことであり、感情は決して嘘をつかないということです。

センチメント分析は、企業やブランドに対して、世間や消費者がどう感じているかを教えてくれます。センチメントはポジティブ、ネガティブ、あるいはニュートラルであることもあります。センチメント分析は、顧客の反応からこれらのセンチメントを決定するアルゴリズム駆動型のプロセスです。アルゴリズムは、ユーザーが利用するボキャブラリー(単語)の辞書にアクセスし、それぞれが肯定的、否定的、または中立的な感情を仕分けます。

  • センチメントは、感情に基づいた意見、アイデア、考えであり、事実ではなく、主観的な印象を示すものです。
  • センチメント分析とは、機械学習や自然言語処理を用いて、テキストの一部からセンチメントを特定し、抽出するプロセスである。
  • ある人がどれだけ肯定的か否定的かなど、言葉の集まりがどのような感情を伝えているかを判断するのに用いることができる。

センチメント分析を行う様々なメリット

ソーシャルメディアがあらゆる規模の企業にとって重要なマーケティング要素となる中、顧客発信のメッセージを読み解き、ブランドのソーシャルメディア上の話題を分析することは、新たなスキルセットとなっています。ここでは、ソーシャルメディアにおけるセンチメント分析のビジネスにおけるその他の使用例とメリットを紹介します。

ソーシャル上のカスタマーサービスを向上させることができる!!


ブランドと顧客との良好な関係が時間とともに育つように、ビジネスの成長にも影響を及ぼします。充実したカスタマーサポートシステムは、そのような関係の強化に役立ちます。

顧客の心理は決して常にポジティブなものではありません。また、お客様からのネガティブなフィードバックが必ずしも嘘であるとは限りません。これらの混在する意見を体系的に整理する必要がありますし、それを実施することで、長期的にはカスタマーサービスのプロセス全体が改善されます。

センチメント分析は、顧客の一般的な不満を特定し、それらのニーズに対応するビジネスの能力を高めるのに役立ちます。

このプロセスは、個々の顧客のニーズを特定することから始まり、次にビジネスの業務上の欠点を特定します。

分析から得た情報をもとに、ブランドは既存のプロセスやシステムの見直し、人員の追加、あるいは全く新しいワークフロー構築によってオペレーションを改善し、顧客により良いサービスを提供することができるようになります。

製品・サービスの改善計画

顧客との会話、メンション、意見を分析することは、特にサービスを販売するビジネスに関しては、データの宝庫です。製品のアップデート、デザインの改善、サービスの向上など、センチメント分析から得られる結果はさまざまです。時には、このデータから新しい製品やサービスのアイデアを得ることもできます。

例えばこちらはインド発のフードデリバリーサービス Swiggyですが、Swiggyというキーワードでソーシャルリスニングをしているのでしょう。

ユーザーのサービスへのフィードバックについていち早く対応していますね。

これに対応することにより、センチメントとして「ネガティブ」だったユーザーは、

対応されたことに対しての満足を得られ、さらにご覧の通り「ネガティブ」から「ポジティブ」にセンチメントが切り替わっているのがわかりますね。

一人のユーザーのセンチメントが切り替わり、さらにはこのように良いサービス体制に対してシェアという形でフィードバックを広めてくれる可能性もあリツイート 。

アップセルにつながる!?

あなたの製品が顧客に提供するメリットについて、あなたは広く知っているかもしれません。しかし、顧客の大多数が好む製品やその特徴は必ずあるはずです。この点を活用することで、あなたのブランドのアップセルに大きく貢献することは間違いありません。

これは、ポジティブセンチメントベースのオファーで簡単に行うことができます。つまり、既存の顧客に広く使用されている同じ製品やサービスをさらに提供するのです。

このテクニックは、製品やサービスに対する優れたレビューがありながら、新規顧客の間でブランド認知が不確かなブランドにとって効果的です。

新しいマーケティング戦略のために

競争の激しい今日の市場において、ブランドはターゲットを徹底的に理解する必要があります。カスタマーケアのデータベースから得られる市場調査は、顧客がブランドとどのように関わっているかを正確に明らかにするのに役立ちます。

顧客の行動やニーズ、製品やサービスの利用方法、顧客の嗜好、人口統計などに関する調査は、ビジネスが最適な売上を達成するための効果的なマーケティングプランを策定する上で、すべて役に立ちます。

企業は、ソーシャルメディア上の顧客の感情を分析することによって得られた結果を利用し、市場に合わせた完全なソリューションを提供することができます。また、センチメント分析によって、理想的なターゲットが存在するソーシャルネットワークを見つけ出し、彼らと交流することも可能です。

炎上対策

炎上は、発生した後に対処するよりも、未然に防いだ方がもちろん良いです。このような場合、センチメント分析が役に立ちます。リアルタイムのレビューやコメントを監視することで、否定的な感情を検知し、壊滅的な炎上を回避することができます。

例えば、自社のサービスに対して否定的な意見が多いことを発見したら、すぐにその理由を社内で通知し、次回からそのような否定的なレビューが積み重ならないようにするための戦略を練ることができます。

企業は、顧客の行動の変化に素早く対応する必要があります。特定の顧客に対して何が問題だったのかを分析することで、より良い対応を生み出すことができ、対応の遅れによる顧客の損害や損失を防ぐことができるのです。

センチメント分析の種類

標準的なセンチメント分析 - Standard Sentiment Analysis


最も一般的な分析方法です。商品やサービスに対する意見やを調査・認識します。主観的な内容をポジティブ、ネガティブ、ニュートラルに分類します。

参照:Mathworks

「悪い」「遅い」「ひどい」などの日本語テキストはネガティブ、逆に「最高」「よかった」「美味しい」「可愛い」などはポジティブと、いたってシンプルな分け方をします。

きめ細かいセンチメント分析 - Fine Grained Sentiment analysis


このタイプの分析は、ユーザーの意見をより正確に認識し、出力することに重点を置いています。集められたフィードバックは、以下の5つの評価にランク付けされる。

  • 非常にポジティブ (Very Positive)
  • ポジティブ(Positive)
  • ニュートラル(Neutral)
  • ネガティブ(Negative)
  • 非常にネガティブ(Very Negative)
    上記の共通キーワードの他に、感情などの特性も肯定的か否定的かを測定するのに使用することができます。
参照:Quora

感情検出 - Emotion Detection

このタイプのセンチメント分析は、ユーザーより提供されたテキストや回答の中から、顧客の感情を見つけ出すものである。

言葉やフィードバックを観察し、嬉しい、喜び、悲しみ、フラストレーション、怒りなど、さまざまな感情と関連付けます。

ここで直面する欠点は、ユーザーが意見を述べるために使用するさまざまな語彙(感情や言葉のリスト)を認識する感情検出システムによって引き起こされる不具合です。

例えば「やばい」という同じ言葉を使って、製品に対して否定的な印象と肯定的な印象の両方を表現することができます。

参照:MonkeyLearn

インテント分析 - Intent Analysis

インテント分析では、ユーザーから寄せられた意見やレビューの根底にある行動を理解します。このセンチメント分析タイプは、製品やサービスに関連する顧客の問題や不満を解決する機会を提供します。例えば

「このアプリ、使ってる意味ありません。開いても〜〜が機能しません。なんとかしてください」

このセンチメント分析タイプを用いると、顧客の不満を察知し、問題を解決することが非常に容易になります。

参照:Digital Vidya

ソーシャルメディアにおけるセンチメント分析の仕組み

ソーシャルメディア上のセンチメント分析には、以下の3つの基本的なアプローチがあります。

"ルール"ベースのセンチメント分析

あなたが作成・管理するルールに依存する方法です。例えば、「素晴らしい」という言葉にはポジティブな感情を、「悪い、遅い、高い」という言葉にはネガティブな感情を持たせると指定することができます。

このルールが適用されると、「ここのサービスは素晴らしい!」というフレーズはポジティブな感情としてマークされ、「ここのサービスは悪い!」というフレーズはネガティブな感情としてマークされます。

このように、お客様独自のニーズに合わせてフルカスタマイズが可能な点がメリットです。

自動センチメント分析

このアプローチは、完全自動化されたシステムで、機械学習に依存しています。設定や管理がより簡単になりますし、テキスト形式のエンゲージメントが増えるほど学習能力が向上します。ユーザーが特定の単語やフレーズを使うようになった場合は、新しい文脈の手がかりやキーワードを挿入して、ツールを正しく動作させることができます。

ハイブリッド型センチメント分析

上記の2つの手法の良いところを組み合わせたセンチメント分析手法です。現在、市場にあるほとんどのツールは、Statusbrewを含めて最適な体験を提供するために、この形式のセンチメント分析を使用しています。

ソーシャルメディアのセンチメント分析はどんなデータを提供するのか?


センチメント分析は複雑なプロセスです。様々な要素を考慮し、それらがどのように関連しているかを分析。ここでは、ソーシャルメディアのセンチメント分析を構成する必要な要素を一気にご紹介します。

コメントのトーン

言葉の選択、略語、句読点、絵文字、文章の構成など、ユーザー(フォロワー)のメッセージのあらゆる部分が、レビューのトーンを示すことができます。

エンゲージメント

コメント数やいいね数が多いことが必ずしも好意的な感情を示すとは限らないため、ユーザー(フォロワー、非フォロワー問わず)エンゲージメントの定性的な測定は必ずしも必要ではありません。不満を持った顧客は、否定的なレビューや苦情でコメント欄に投げがちですし、カスタマーサポート窓口としても利用したいため、。このようなエンゲージメントのセンチメントを分析することは不可欠です。

ブランドへのメンション(言及)

あなたのソーシャルハンドル(例:@statusbrew)をタグ付けして投稿するユーザーは、あなたのブランド・企業のことを本当に好きか嫌いかのどちらかです。いずれにせよ、彼らの感情を分析する際には、これらの言及を考慮することが不可欠です。ブランドのシェア・オブ・ボイス(つまり、競合他社と比較して、あなたのブランドがターゲット市場のどの程度を占めているか)も、ブランド言及を使用して分析することができます。

Statusbrewのセンチメント分析の一部

メンション頻度とエンゲージメントの量の変化

ソーシャルメディアにおけるメンションの頻度やエンゲージメントの量が突然変化した場合、ブランドの見られ方を思考、考慮すべき時です。

ソーシャルメディアのセンチメント分析のベストプラクティス


自社ブランドの継続的なモニタリングをしましょう

潜在顧客がソーシャルメディア上であなたの企業・ブランドについてどのように発言しているかを知る必要があります。さらに、マーケティングキャンペーンがブランド認知にどのような影響を及ぼしているかも知る必要があります。

センチメントは継続的な追跡が必要な指標です。プロセスと製品の両方を改善することで、意見は変化します。このような変化を見ることで、継続的な顧客満足度やエンゲージメントの種類の分布図を社内でシェアしていくことができます。

Statusbrewのセンチメント分析

モニタリング可能なキーワードを慎重に選択する

優れたセンチメント分析を行うには、キーワードを効果的に分けることが必要です。ターゲットとするキーワードやフレーズは、明らかにしたいセンチメントの種類によって異なります。

ネガティブな感情を分析するには、「悪い」、「最悪」、「嫌い」などの単語を使用するとよいでしょう。一方、ポジティブなセンチメントのトラッキングには「最高」「かわいい」「美味しい」「よかった」などを選びます。

ターゲットとするオーディエンスがオンラインでどのようにあなたのブランドにエンゲージしているか、どのようなコンテンツを求めているかがわかれば、ニッチなキーワードをいくつかターゲットにすることができます。これらは、一般的なキーワードでは見つからなかったかもしれない、クリエイティブで有益な投稿やツイートを作成するのに役立ちます。

ブランドセンチメントを深く掘り下げ、ネガティブな投稿や、ユーザーに好かれていないツイートなどを見つけることができます。あなたは、あなたのカスタマーサービスが優れていると思うかもしれませんが、実際にはあなたの顧客はあなたに同意していないかもしれません。

Statusbrewのエンゲージメント管理機能

メッセージの適合性

心情は常に流動的です。今、あなたの顧客があなたのブランドを比較的高く評価しているからと言って、数ヶ月後、数年後もそうである保証はありません。したがって、センチメントは定期的に追跡し、必要なときにはいつでもそれに応じて適応させるべきものなのです。できれば毎週、毎月のペースで確認しましょう。

もし、あなたのブランドがよりネガティブな感情を示していても、慌てないでください。まだ、それに基づいて行動し、改善するチャンスがあります。しかし、ネガティブな感情を完全に無視してはいけません。特に、ユーザーがそのキーワードをよく口にする場合は、それに対処することを忘れないでください。

参照:Eg Blogger

Statusbrewのセンチメント分析

Statusbrewは、すべてのソーシャルメディアエンゲージメント管理のためのセンチメント分析を提供しています。Statusbrewは、人間関係や言語に関して高度に訓練されたAIにより、各ソーシャルメディアのDMやコメントなど全てのエンゲージメントをポジティブ、ネガティブ、またはニュートラル、混合に瞬時にマークします。また、12の言語をサポートしています。

エンゲージ画面では、会話の詳細セクションに、各会話で検出されたセンチメントを示すセンチメントアイコンが表示されます。

センチメントを変更したくなったら、センチメントアイコンをクリックして手動で変更することができます。

ぜひセンチメント分析を取り入れてみてください。

Hisami Matsubara

北インド発のソーシャルメディアモデレーション&アナリティクスツールStatusbrewの日本支社代表です。日本市場立ち上げのため、2019年単身で渡印し、インド在住5年目です。 「日本語でありそうでない」マーケティング知見を執筆します。 91年生まれ岐阜県出身。少女漫画と文学作品、ワインとインドが好きです。

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