発見型コマース:DtoCのためのInstagramマーケティング完全ガイド

2021年5月12日 8 min read

こんにちは、Statusbrewです。

Instagramはご存知の通り、DtoCビジネスを行う上でなくてはならないマーケティングチャネルです。もちろんライブ配信型のチャネルとしてはYouTubeなどもありますが、Instagramだからこそできる、「商品を売る」ことに直結するための導線が引く要素が多々あります。

こちらのブログは、Eコマース(総合EC)よりもどちらかというとDtoC向けビジネスの運用者様向けです。

本記事はD2Cでブランドの商品を販売する全ての方が納得できるInstagramマーケティングを行っていただくのための完全ガイドです。

そもそもDtoCとは?

DtoC(Direct To Consumer)はいってもEコマースビジネスモデルの種類の一つです。DtoC形式のEコマースとは、メーカーもしくは生産者が自社のオンラインストアから消費者に直接商品を販売する販売モデルのことです。逆に従来の小売業のビジネスモデルでは、メーカー | 生産者→卸売業者→流通業者→小売業者→最終的に消費者でした。

EコマースとDtoCの圧倒的な違いは、

従来の総合Eコマース:

他社商品を仕入れて売ることができるので、アイテム数を自由自在に幅を持たせることができる、売り上げは上げやすいが価格競争になりがちな部分もある。

DtoC:

自社製作のプライベートブランドアイテムを中心とした商品を販売。商品の種類やラインナップは少ないが、マーケティングによる勝敗が大きく分かれる。

DtoCモデルは、Direct To Comsumerの文字通り「中間業者を排除」しています。また、消費者の55%が、小売店よりもブランドメーカーと直接取引したいと考えているという調査結果も存在しているのです。

引用:[Instagramマーケティング]オンラインショッピングを利用する商品カテゴリの多様化

さらに上記のように、様々なカテゴリーの商品において、オンラインでの購入が消費者より求められていることも事実です。

D2Cを推す理由

1.オムニチャネル体験
D2CのEコマース戦略の大きなメリットは、商品パッケージからマーケティングまで、ブランド、つまりあなたがすべてのプロセスをコントロールできることです。最終消費者にオムニチャネル体験を提供することができるのです。

2.ブランドの評判のコントロール

D2Cでは、より親密に消費者と直接コミュニケーションをとることができるようになります。D2Cは、メーカーがリサーチ段階から購入に至るまで、顧客の体験を完全にコントロールすることができます。

だからこそ、チャネルトークのような接客に特化した顧客体験構築型のカスタマーサポートツールも増えてきました。

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チャネルトークは熱狂的ファンを作るためのWebチャット(Web接客ツール)です。Webサイトに5分で導入、無料プラン・14日間無料お試しがあります。シナリオ型チャットボットやカスタマーマーケティングでのポップアップ表示やメール・SMSへのセグメント配信もでき、リピートやリテンション(継続率)、LTVの向上・カスタマーサポート効率化など、カスタマーサクセスをアップグレードできます。

Instagramマーケティングがモノを言うD2Cビジネス

D2Cブランドの競争の激化による広告費の高騰シーズンにさしかかっていることもあり、オムニチャネルや製造内製化、ユーザーのためのコミュニティ化が重要になってきます。

さらに顧客データを十分にドリブンしていくこと、ストーリー性とメッセージ性を持つこと、購入プロセスと導線を明確化すること、「自分ゴト化」を消費者が感じることができるようなカスタマーサポート含むマーケティングに取り組むことが勝敗を分けるといっても過言ではないでしょう。

なぜInstagramマーケティングなのか?

Instagramはエンタメと呼ばれています。

そしてInstagramほど、誰かの「好き」を発掘してくれるソーシャルメディア・プラットフォームはありません。これをInstagram独自のエンジンにより創出された、発見型コマースと呼ばれています。

引用:Instagram・Facebookマーケティング公式ページ

D2Cブランド・物販系だからこそユーザーに届けたい発見型コマース

基本的に人の消費行動は大きく分けて2つです。この消費行動に基づくハッシュタグ検索についてもブログを書いています。

・すでに欲しいものが明確な場合 =  ブランド名や商品名をわかってる
例)ダイソンの空気清浄機の新シリーズ

・欲しい商品やサービスの対象だけわかっている場合
例)新しい、肌が崩れないファンデーションが欲しい

引用:Instagram・Facebookマーケティング公式ページ

Instagramは、すでに消費者自身がわかりきっている情報や知見ではなく、消費者が「好き!」だと思う商品を消費者のInstagramプラットフォームに登場させることによる出会いを生み出します。

Instagramはアルゴリズムというコンテンツ表示の仕組みを取っています。消費者つまりユーザー一人一人に最適化されたコンテンツが表示されること、そこにD2Cブランドや企業の所有する商品データを掛け合わせることによってもたらすコマースシステムが充実しています。

もっと知りたい!なぜInstagramなのか?

Instagramは消費者の動向を汲み取り、Instagram上ですぐにアクションを起こせるような機能が多く備わっています。

例えばどんなEコマース(D2C含む)でも、消費者は瞬時に「この商品やサービスは自分にとって必要かどうか」を瞬時に察知します。

「自分にとって」=「自分ゴト」になった時に、すぐにその商品やサービスの購入に繋がるようなアクションポイントはInstagramは豊富ですし、離脱が簡単にできないような仕組みになっています。

引用:Instagram・Facebookマーケティング公式ページ

上記のInstagram公式データをご覧ください。

Instagramでは、広告や動画、ショッピングタグから商品を認知し、その

・ブランドのアカウントへジャンプする
・ショッピングタグをタップして商品情報をチェックする
・商品の投稿をとりあえず保存したり、スクリーンショットをとる
・商品の投稿をフィードやストーリーズでシェアする
・ブランドの公式サイトにそのまま移動してもっと詳しく調べる

という多くのアクション種類があります。

Instagramで引く"購入までの導線"の種類の豊富さ

Instagramでは、Instagramというプラットフォームから離脱せずにユーザーを1秒でも多くアカウントに留まってもらうことにより購入意識を掻き立てます。

例えばInstagramではフィード投稿に直接キャプションにリンクを貼ることはできません。クリック可能なリンクを設置できるところは、ストーリーズのスワイプアップもしくはプロフィールのみです。

アカウントのプロフィール欄にリンク・イン・バイオ(LinkInBio)というユーザーを外部のウェブサイトに誘導するためのワンステップ踏んだプラットフォームを設置することもできます。

上記は元モーニング娘。で現在はタレントとして活躍する辻希美さんのInstagramプロフィールに設置されたリンク・イン・バイオです。タップするとピンク色の背景に、辻さんのYouTubeチャンネルやブログ、そして辻さんがプロデュースするアパレルブランドのオンラインストアにも繋がります。

お気付きの通り、この時点でInstagram→リンクインバイオページ→オンラインストアと移動していますが、Instagram上に留まっていることには変わりありません。

Instagramアルゴリズムを攻略したマーケティングを

Instagramのアルゴリズムは日々進化していますが、2020年夏に大きなアップデートがありました。また、Instagramが公式に発表しているものがこちら!

引用:Instagram・Facebookマーケティング公式ページ

少しでも多くの人に自分たちのブランドや商品を紹介するコンテンツを見て欲しいですよね。無数のコンテンツが日々投稿されるInstagramは、時系列では表示仕切れないため、このアルゴリズムによってユーザーに最適だとInstagramが認識したクリエイティブが表示されます。

この通り、自分たちのクリエイティブの表示順はエンゲージメント数の高さで決まります。

Instagramアルゴリズムを決定づけるユーザーの5つの行動

  1. ユーザーがあなたのカルーセル投稿をすべてスワイプして閲覧したとき
  2. ユーザーがあなたの投稿を保存したとき
  3. キャプションの全文を読むために「続きを読む」をタップする時
  4. あなたがユーザーからのコメントに返信したとき
  5. ユーザーがあなたの投稿をシェアした時

つまり、逆を返せばこのアクションを発生させるための仕掛けを設ければ良いのです。

基本的にInstagramではインタラクトされてなんぼです。つまりユーザー参加型だったり、ユーザーに有益な情報を提供し続けることが大切です。

今から始めるD2CのためのInstagramマーケティング実践編

ではここからは具体的なInstagramマーケティングのためのTipsです。

UGC(ユーザー生成コンテンツ)


UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは、SNS含むオンラインプラットフォーム上でユーザーが単独で作成したあらゆる種類のコンテンツのことです。このコンテンツには、Googleマイビジネスや食べログの口コミも入ります。画像、テキスト、音声、動画などがあり、ウェブサイト、SNS、広告などで利用することができます。

InstagramにおけるUGCとは?

ハッシュタグで何か商品名を検索してみましょう。ドライヤーを越えた髪の美顔器と呼ばれる高級ドライヤー、バイオプログラミングで検索してみました。すでにバイオプログラミング社から商品を購入したユーザーの写真でたくさんです。この投稿たちがすでにUGCなのです。

UGCの優れた点は、信頼性を高めることです。実際、ブランドが作成したコンテンツよりもUGCの方が2.4倍も信頼性が高いと判断されています。

あなたのD2Cブランドがまだ比較的新しいものであったり、コンテンツライブラリを構築する方法を模索しているのであれば、UGCは必ずチェックしましょう。自身のブランドの商品名を常にInstagram上でモニタリングしましょう。

進化するInstagramのUGC

様々なユーザーが開封の儀から製品レビューなどをしている中で、最近では変わったトレンドもあります。

最近では、「映え」よりも「有益な情報を提供するための目的で作られたインスタメディア雑誌」が多くあります。その中で、他のブランドや製品と併せて紹介掲載されていたり、「実用的な使い方」として情報メインでD2Cブランド商品を取り上げているユーザーが多々います。

ですので、ハッシュタグからの検索とリサーチは欠かさず行いましょう。画像、動画、テキストを問わず、質の高いユーザー生成コンテンツを獲得し、ウェブサイトやソーシャルメディアプラットフォームなどで公開することができます。

魅力的なコンテンツを作り、キュレーションし、共有する


自分のブランドや製品の宣伝ばかりしていると、当たり前ですがユーザーはすぐにコンテンツに飽きてしまいます。投稿したコンテンツのエンゲージメントが下がれば下がるほど、新しいコンテンツがフォロワーの目に触れる機会も少なくなります。

例えばあなたのD2Cブランドが靴の場合、靴という商品の紹介だけではなく、一つ「情報共有のためのアカウント」を作成してみましょう。

・靴の選び方
・ブーツの種類とトレンド紹介
・大きい足、小さい足、外反母趾で悩む人のための悩み解決
・靴のお手入れ方法とおすすめグッズ
・ちょっと変わったコーデ
などなど、靴という商品でもあなたしか知らないようなプロのTipsは限りなくたくさんあるはずです。

このようなコンテンツを、出来るだけInstagramの様々な投稿方法で公開していくことがポイントです。

こちらはD2Cブランドではありませんが、英語の学習系インフルエンサーのInstagramプロフィールです。ご覧の通り、

・フィード
・リールとストーリーズ

をうまくコンテンツごとに使い分けているだけではなく、まとめをうまく使ってシリーズをわかりやすくプロフィール上に保存しています。

こちらは中国系コスメのD2Cブランドです。このようにコンテンツの種類が豊富でみていて全く飽きません。中国コスメや中国女子の美容事情などを動画にしたり、またはフィードのカルーセル投稿で情報発信しています。そしてHowToなどは「まとめ」に保存していつでもチェックできるようになっています。

今の時点で、あなたのブランドはどこまでInstagramプロフィールを作り込んでいますか?

オーガニックと広告をミックスして使う


ユーザーの関心とフィード上のスペース(つまりアルゴリズムによる表示順)をめぐる競争が激化した今の結果、ソーシャルメディアは有料の交流手段となってきていることは事実です。

既存のフォロワーをエンゲージし続けるためにオーガニック投稿を利用することに加えて、新しいオーディエンスの間でブランドのリーチと認知度を高めるために、余裕があれば広告にも投資する準備をしましょう。

Instagramのビジュアルフィードをショップ化する


店頭での販売に加えて、InstagramのフィードつまりInstagramショップを使って商品を販売するという統合的なアプローチをとれば、ブランドの売上を確実に向上させることができます。

FacebookとInstagramは、それぞれのネットワーク上にショップを開設することを最適化したおかげで、ブランドが自分たちのフィードをショッピング可能にすることがこれまで以上に簡単になりました。FacebookとInstagramが提供する機能を利用することで、ソーシャルメディアのフィード上でのショッピングと商品の配信の両方が、顧客にとってシームレスな体験となります。

ショッピングタグがあるとInstagramから離脱せずにユーザーは購入を吟味することができますし、現在はInstagramエディターがおすすめする商品をプッシュする機能や商品のコレクション化機能も付いています。

FacebookとInstagramのバックエンドは同じなので、商品カタログを読み込んだり、オンラインストアのEコマースプラットフォーム(Shopifyなど)をリンクさせたりすれば、投稿に商品をタグ付けすることができるようになります。

Instagramクリエイティブ投稿の最適化

絶対に押さえておきたい基本事項は下記の通りです。

・投稿のエンゲージメントを高めるために、イメージ(写真、GIFなど)を使う。
・投稿にハッシュタグをつけることで、発見されやすく、長持ちさせる。
・お客様からのお問い合わせや意見には迅速に対応する。
・エンゲージメント全体を通して、一貫したブランドボイスとイメージを維持する。
・ツールを使って投稿を自動化し、スケジュールを立てる

多くのD2Cブランドが日本という大量消費社会で競争している中で、消費者の関心を引くための競争は、今後ますます激しくなるでしょう。そのため、唯一の差別化要因は、どれだけ消費者のことを理解しているか、好き嫌い、興味などを理解しているかということになります。

Instagramは「好き」を自動的にプッシュしてくれる優れものですが、より最適化するために本日お伝えした内容を実践しましょう。

ユニークで魅力的なブランド体験とストーリーをオーディエンスに提供し続けることで、D2Cビジネスのソーシャルメディア・マーケティング戦略を成功に導くことができます。

StatusbrewはInstagramマーケティングに特化した投稿予約・分析ツールです。

Hisami Matsubara

北インド発のソーシャルメディアモデレーション&アナリティクスツールStatusbrewの日本支社代表です。日本市場立ち上げのため、2019年単身で渡印し、インド在住5年目です。 「日本語でありそうでない」マーケティング知見を執筆します。 91年生まれ岐阜県出身。少女漫画と文学作品、ワインとインドが好きです。

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