こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。
ソーシャルメディアのアカウントを持つからには、誰もが避けたいことって、「ネガティブな反応」ではないでしょうか?
「炎上をあえて狙ったバイラルマーケティング」ではない限り、企業としてもブランドとしても、良識的に考えれば、自社含め商品やサービスに良い印象を持ってもらいたいものです。
が、どんなに細心の注意を払っても、一部の顧客(かどうかも実際わからないのが悩ましいところ)からネガティブなフィードバックをもらったことはありませんか?収益や機会の損失から、実際に「リカバリーするために」どのようなコストがかかるのでしょうか?このような事態を避けるために、発生時に問題を簡単に把握し、タイムリーに顧客と解決する方法はないでしょうか?
これらの状況を経験された方、または影響に関して疑問を持たれた方は、以下に影響や損失を回避するための情報をご紹介します。
企業にとって、ソーシャルメディア上のネガティブなコメントやメッセージの本当のコストを計算することは、有形・無形のコストを測定することになるため、難しいことです。が、計算に含めることができる要素とできる限り現実的なコストの計算方法を紹介します。
ソーシャルメディアにおける重大リスク
利益の損失: まずネガティブなコメントはただでさえ、消費者購買心理に影響します。ソーシャルメディアのトラフィックの平均コンバージョン率や、苦情を@メンションやコメントで投稿している顧客の割合を分析することで、潜在的な収益損失を推定することができます。
対応にかかるコスト:企業は、ソーシャルメディア上の否定的なコメントやメッセージを管理するために、顧客からの苦情の監視、対応、解決など人的資源を投入する必要があります。それぞれのネガティブなコメントやメッセージに対応するために必要な時間とリソースを見積もり、それにドル価値を割り当てることができます。
→今日はこのコストの計算方法について紹介します!
ソーシャルメディアコメントを"チケット"に置き換えよう
ソーシャルメディアだけではないのですが、カスタマーサポート界では、「チケット」という用語は、顧客の問い合わせ、問題を文書化し追跡するために作成される用語です。顧客が様々なコミュニケーションチャネル(メール、電話窓口、ライブチャット、ソーシャルメディアなど)を通じてサポートを求めるたびに、新しいチケットが生成されます。
上記のスクリーンショットはAmazon Indiaのライブチャットサポートを利用した際の画面です。
このチケットには通常、顧客の連絡先、お問い合わせの内容、以前のやり取りや関連チケットなどの関連情報が含まれます。顧客である私にはもちろん見えませんが、Amazon Indiaはなんらかのツールを利用して、チケット管理を行っているでしょう。
ソーシャルメディアでもカスタマーサポートはチケットにて管理がされます。チケットは常に社内の共有認識としてアップデートされ、「顧客の問い合わせ内容が解決するまで」対応が続きます。
このチケットの管理を行うことは、表題の通りソーシャルメディアでネガティブなコメントを対応することにそのまま直結します。
ソーシャルメディアの対応にかかるコストって計算したことありますか?
ソーシャルメディア上の「ネガティブなフィードバックへの対応」は、必ずコストがかかります。
これはエスカレーション管理のメソッドにも基づきますが、まずはネガティブなフィードバック、もっというと苦情が段階に分けて
- 然るべき部署への申し送り→解決が必要 = 2段階の手間
- カスタマーサポートメンバーによる返信 = 1段階の手間
と、内容の緊急性や重要性によって、毎回対応に対する判断をしなくてはいけません。
また、社内で自走するカスタマーサポートチームと代理店へのアウトソーシングのコストの違いを探るとともに、エスカレーションレベル1~2の対応時間もこちらのブログで検証します。
ソーシャルメディアの「ヘルプデスク」のコストを計算
ソーシャルメディアに限らず、世の中の「カスタマーサポート」ってどんな要素が費用になっているかご存知でしょうか?
いわゆる「ヘルプデスク」「サポートデスク」と呼ばれるものですが、例えば下記はアメリカ発のアパレルブランド「アバクロ」の公式オンラインストアです。
公式通販のカスタマーサポートは4種類用意していて、
- ライブチャット
- Twitter(ソーシャルメディア)
- メール
- 電話
の通りです。
ヘルプデスクのコストの要素
サービスデスクのコストを押し上げる要因は4つほどあります。
a. 人件費(給料): 日本のカスタマーサポートの平均年収は約3,000,000円です。この人件費をまず考慮します。
b. 設備費:ソーシャルメディアのエンゲージメントとモデレーションツールでは無料のものはほとんど存在がなく、料金が発生し、チケット1つあたりの総費用に影響します。正確な金額は、企業が選択した特定のソフトウェアとプランに依存します。
c. トレーニング:カスタマーサポートチームは、最新のツール、技術、特有のルールや商品サービス知識、リテラシーを習得するために、継続的なトレーニングを受ける必要があります。このトレーニングは、社内で行うことも、社外で行うこともできますが、いずれにしても、ソーシャルメディア・チケットの管理にかかる全体的なコストに加算されます。
チケットごとのコスト計算方法
- 時間給で人件費を割り出す (年間費用 / 年間稼働時間)
- 1時間単位の対応チケット数: (対応する必要があるチケット数 / 時間)
- チケット単位の費用を計算: (時給 / 1時間ごとの対応チケット数)
年間1人あたりの人件費:300万円、 年間労働時間:2,000時間、1時間に扱うチケットの想定数:15個
上記の例を使ってチケット1枚あたりの単価を計算すると、以下のようになります。
時給:(3,000,000円÷2,000)=1,500円
1時間あたりのチケット取り扱い枚数:1個
チケット単価:(1,500円÷15)=100円
コストは「エスカレーション」のレベルや重要性によって変わります
チケット1つあたりのコストは、問題の深刻度(ダメージ)またはエスカレーションレベルに応じて変化する企業が多いでしょう。エスカレーションレベル1-2は一般的に、より複雑で解決が難しい問題を含み、解決には追加の時間と人のリソースが必要となります。
コストの変化を考慮し、エスカレーションレベルに応じて1時間あたりに処理するチケットの数を調整することができます。例えば、エスカレーションレベル1-2のチケットは、通常のチケットに比べて処理に2倍の時間がかかると仮定します。この場合、カスタマーサポートのベテランであろうともチームメンバーは、1時間あたり7.5個(15枚÷2)しかチケットを処理できないことになってしまいます。
この調整値を用いて、エスカレーション・レベル1-2のチケット1枚あたりのコストを計算してみます。
・時間当たりの賃金 1,500円 (ここは変更なし)
・1時間あたりの取り扱いチケット数(調整済み): 7.5枚
・チケット1枚あたりのコスト(調整済み): (¥1,500 / 7.5) = ¥200
ご覧のように、エスカレーションレベル1-2のチケット1枚あたりのコストは、通常のチケット(100円)に比べて高く(200円になる)、より複雑な問題への対応に要する時間が長くなっていることがわかります。このコストの変化は、より高いエスカレーションレベルのチケットを解決するために必要な、追加の労力とリソースを反映しています。
Statusbrewで叶えるソーシャルメディア監視
ユーザーからの「苦情」に気づかず、対応が遅れるほど、
- ブランド評判の低下
- 解決時間が延びる = コストUP
になり、まずは企業が「ソーシャルメディアの監視」体制を作ってしまうことが最も長期的なブランドマーケティングとして有効と言えるでしょう。
ソーシャルメディアのコメントの監視とは、
- コメント、リプライ、@メンション、DM、星付き評価などをすべてチケット管理すること
- 各チケットの対応の判断をできる限り自動化し、エスカレーションを決定してしまうこと
です。
先ほど「苦情に気づかない」と申し上げましたが、要因はいたって簡単で「ソーシャルメディアの通知システム」が構築されていないからです。誰かが個人単位で気付いたとしても、それをどのように車内に周知させるかはすべての共通認識である必要があります。
コメント監視ツール+カスタマーサポートツールを取り入れて、通知ワークフローを構築したい場合の無料コンサルタントも行なっています。ぜひお声掛けください。
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