こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。
多くの日本企業はクライアントや自社のソーシャルメディア分析を始める以前に、何を分析して良いのかわからないという声をいただきます。その理由のほとんどは目標、目的を確立がされていないからと言い切っても良いでしょう。
基本的にソーシャルメディアマーケティングでは、 世界中どの業界のどのブランド(商品、サービス)も、求めることは大きく2つにあると思っています。
それが
①ブランドアウェアネス (ブランド認知)
②ブランド・エンゲージメント
です。
前者は主に、新興ブランドつまりは業界の中での地位がまだ低い、知名度が低い、他社と比べて人気がない、ファンが少ない、状況にある企業が最初に目指すものかと思います。
となればコーヒーチェーンで言えばスターバックスはすでに世界中ほとんどの人口からの知名度を確立していると言っても過言ではないはずです。 ところがカナダ発のティムホートンは日本では知っている人はあまりいないと思います。ただし欧米では人気ブランドです。 となるとティムホートンはまず日本でのマーケティングでは本国やそのほかの国とは異なり目指すものはまずブランド認知になるため、 ブランド認知に関わる分析指標を追わなくてはなりません。
ここでようやく、「自分はどのようなデータを追うべきか?」に気づくことができるのです。
では、よりわかりやすく「どのようなデータを見るべきか?」解説します。例があった方が解像度が上がると思うので、ここでケーススタディーを用意します。
ケーススタディー:訪日外国人招致スタートアップのソーシャルメディア目的と分析の見方
Yatraというインバウンド向け旅行スタートアップは、「ソーシャルメディアを通したツアー参加客の予約」を最大の目的に、ソーシャルメディアを運用しています。
KGI:自社発案ツアーの受け入れゲスト数を増やすことを目標にしている。
KPI:日々のメディアの視聴数・保存数、ツアーページの視聴に対する予約率等を重視。
リーチが伸び、そしてより多く保存されるコンテンツの制作・配信を継続することを目標に運営をする、という明確さが特徴です。
「日本のローカル観光情報を伝える」ことによる集客を試みており、Yatraの最も注目すべきは保存数の獲得に着目しているところです。またその保存数にこだわる、を社内で決定事項にしていることも貴重です。
保存数は「参考になった。次の旅行で行ってみたい」というニーズを表す数値だとYatraは考えているからです。
ではその「保存数」やメディアの視聴数に特化した数字を何のために参考にしているのか?
Yatraはチーム内でのコンテンツの分析を徹底しています。
視聴数・保存数・視聴に対する保存率・動画視聴維持率を集計してフィードバックして、他の人気コンテンツと比較して何が足りなかったのかということを常に分析しています。
各項目に対して、以下のような分析を実行しています。
・動画視聴維持率が低い→冒頭のカット選定 / 冒頭のカット数 / タイトル / ナレーションのイントネーションの改善
・保存率→ CTAの種類 / CTAの訴求方法が弱い / CTAの表示タイミング
コンテンツ制作→配信→分析のプロセスを繰り返すことで、より良質なコンテンツを世の中に生み出す仕組みを構築しています。
ソーシャルメディア分析を行う目的が明確でなければ、何を分析するべきかがわからないだけでなく、得られた結果の解釈や、それを元にしたアクションプランの策定が非常に困難となります。
例えば、目的が「ブランド認知の向上」だけであれば適した指標があります。しかし、もし目的が「新製品の購入意欲の喚起」や「既存顧客のロイヤルティ向上」であれば、分析する指標やその解釈が大きく異なります。
また、明確な目的を持っていることで、分析活動の効率性も向上します。どのデータを重視し、どのデータを無視するかの判断基準ができるからです。無駄な時間をかけて不要なデータの解析をすることなく、目的達成に必要なデータだけに焦点を当てることができます。
さらに、目的を明確にすることで、分析結果をもとにした施策の方向性や優先順位も明確になります。これにより、経営層や関連部門とのコミュニケーションもスムーズになり、取り組むべき課題や施策の実行における方向性が組織全体で共有されやすくなります。
最後に、目的が明確であることで、分析結果の成果を評価する基準も明確になります。この結果として、次回のソーシャルメディアマーケティングの取り組みに役立つフィードバックを得やすくなります。
結論として、ソーシャルメディア分析における目的設定は、効率的な分析、正確な結果の解釈、そして有効なアクションプランの策定のために欠かせない要素です。
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