メッセージアプリWhatsAppがいろんなビジネスで使われている件

2022年8月30日 6 min read

みなさんこんにちは、インド発!ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。

今回はソーシャルメディアの一つ、WhatsApp(ワッツアップ)は最強のアップセルやクロスセルの実施のためのマーケティングチャネルとしておすすめ、というお話をします。

WhatsAppは世界で最も人気のあるメッセージアプリで、アクティブユーザー数は22億人(2022年7月時点)を超えています。

WhatsApp Logo

本日は、WhatsAppで出来るマーケティングと、併せて「メッセージング」についてお話しします。

1.日本ではLINE一強!?マーケットシェアは低くなりがちなWhatsApp
2. 顧客重視!対消費者、小規模ビジネスのためのWhatsapp
3.真の「メッセージング」マーケティングに強い!
4.WhatsAppを使ったドリップキャンペーン
5. 顧客をセグメント化し、マーケティングファネルに落とし込もう

1.日本ではLINE一強!?マーケットシェアは低くなりがちなWhatsApp

そもそもWhatsAppってソーシャルメディアの一つだったの!?」と思うかもしれません。

WhatsAppの実際のチャット画面(著者Hisami提供)


WhatsAppは、個人やグループとしてユーザー同士でチャット画面を通してテキスト、画像、動画を共有することができること、さらに、InstagramやSnapchatのストーリーズに非常によく似たモーメント機能を持っていること、ビジネスへの汎用性などからソーシャルメディアプラットフォームの一つとしてみなされます。

この世でソーシャルメディアと呼ばれているものは念の為おさらいとして下記の通り!

◾️ソーシャルメディアプラットフォーム
1.Facebook
2.Twitter
3.Instagram
4.Pinterest
5.YouTube
6.Linkedin
7.Googleマイビジネス
8.WhatsApp
9.LINE

10.Snapchat
11.TikTok
12.WeChat ※新興系ソーシャルチャネルは今回は除きます

チャットツールとして主に使われているものは太字にしてみました。そうです、私たち日本人が最も利用するソーシャルメディアNo.1はなんとTwitterを抜いてLINE(ライン)なのです。

引用:総務省情報通信政策研究所

世界のLINEユーザー2億1,700万人以上いるうちのほとんどが日本のユーザーが占めているのです。確かに私たちにとってなくてはならない存在ですよね。

引用:World Map of Social Networks

が、上記の世界地図とともにチャットアプリの市場を描いた画像をご覧ください。WhatsAppはそんなLINEの10倍以上のユーザーを持つことから、いかにWhatsAppが世界のスタンダードか伺えます。海外に友人がいたり、海外在住の方は、ダウンロードしていることが多いのではないでしょうか?

そんなWhatsAppですがプラットフォームに新しいビジネスツールがどんどん追加されたり、Eコマース機能や決済機能が改善されたりしていることから、企業特にtoC(対コンシューマー)を展開する企業にとって大きなマーケティング戦略の一つになっているのです。

2. 顧客重視!対消費者、小規模ビジネスのためのWhatsapp

Ref: Tech Crunch

特にStatusbrewの本社があるインドでユーザー約5億人(インドの人口は13億人)を擁するWhatsAppが決済サービスにも踏み出したことから、WhatsAppで出来る他サービスもどんどん広がっています。

インドの大手フードデリバリーサービスとして2大巨頭の一つであるSwiggyもWhatsAppと連携したサービスを提供しています。

Ref: Digital Cutlet

WhatsAppが展開する小規模ビジネス向けの「カスタマーサポート」重視のサービスは世界中様々なところで行われており、チャットボットの窓口としてWhatsappを設置する企業も様々です。

カスタマーサポートとしてテンプレート対応

例えばこちら、インドのデザイナーズ服飾ブランド、Anita Dongreの公式Eコマースサイトです。右上のWhatsappのロゴマークがありますね。

Anita Dongreはサポートの窓口をWhatsappで統一しており、開くとこのように、あなたがWhatsappアカウントを持っていればすぐにチャットメッセージに進むことができる動線づくりがされています。

たまたま同ブランドで、サリーを注文したかったので、やりとりもしてみました。

引用:著者提供

本社アカウントではなく、違う都市の店舗アカウントのWhatsappアカウントに引き継いでもらい、無事にWhatsappを通した商品の注文〜受け取りまでを完了させました。

カタログ機能でチャット画面がそのままショーケースになる

ソーシャル・セリングの一躍を買っている、このカタログ機能。小規模ビジネスの強い味方となりました。

引用:interakt

ユーザーはその企業が提供している商品やサービスを確認することができますし、「この帽子が気になっているんだけど…」というメッセージに対してカタログの帽子の詳細ページを送ったり、
「誕生日用のケーキが緊急で必要!」というメッセージに対しては「今日はチョコレートケーキがオススメです!」のようにこちらもメッセージ設定とカタログ設定ができるようです。

商品&サービス購入〜手元に届くまでのアップデートをチャットで送信

KLMオランダ空港の「フライト完了」までのWhatsApp上のサービス

KLMオランダ航空は、WhatsAppを使って、フライトの乗客が予約してから最終的に飛行機を降りるまでの必要なコミュニケーション、発券などすべてをWhatsAppに移行しています。

このようにWhatsappは、

  • 取引メッセージ
  • 会話メッセージ
  • 宣伝メッセージ

と主に3つの主力メッセージタイプをメッセージングマーケティングに落とし込むことで、強い戦略になります。

3.真の「メッセージング」マーケティングに強い!Whatsappの魅力

インドやアメリカのような「似たような商品、ビジネスが無数にある」超競争市場では、「メッセージングマーケティング」がマーケティング手法として圧倒的な立ち位置を誇っています。

ソーシャルメディアマーケティングにおける、メッセージングとは?
マーケティングメッセージは、ブランドが顧客とコミュニケーションをとり、商品の価値を強調する方法を表します。

つまり、ソーシャルオーディエンス(フォロワー、ファン、顧客、見込み客など)とのコミュニケーション方法を指します。ソーシャルメディアメッセージには、2つの重要とされる要素があります。

・商品の価値をどのように伝えるか?また継続するか?
・上記のメッセージをどのように伝えるか?

です。

商品をコミュニケーションを通して宣伝したい!マーケティングチャネルとして汎用性の高いWhatsApp

さて、メッセージングは様々な方法で行うことができます。たとえばEメール、ウェブサイトや広告からの呼びかけ等。その中でもWhatsAppは、既存顧客とのエンゲージメントを最大化するためのツールとして利用できます。

また、WhatsAppは、通常のパフォーマンスマーケティングとリマーケティング2つの施策においてちょうど良い立ち位置のチャネルとして便利です。

最も良いところは、既存の顧客リストをつなげてコミュニケーションをとることができることです。

メッセージングは、ユーザーを営業マーケティングファネルに当てはめて、狙ったユーザーにのみ決定したメッセージを送る、だけではなく、より「詳細性」にフォーカスします。ユーザーをラベルごとにカテゴライズする(新規顧客、前回クレームなど) > 購入した商品や時期、利用したキャンペーン、アンケートで答えてもらった内容を全てCRMとして反映させ、WhatsAppのプロモーションメッセージに落とし込みます。

4.WhatsAppを使ったドリップキャンペーン

WhatsAppの特徴を活かした、ドリップキャンペーンについても触れておきましょう。

久しぶりにとある通販サイトを訪れたり、アプリを開いたりすると、メールが届くようになったりしませんか?例えば、Amazonや楽天などで商品を一通り閲覧した後、購入せずに終了すると、類似した商品の詳細やオファー、またはたとrば化粧品を注文した後の美容情報などがメールで送られてくるようになります。

著者提供

これらは手動で送信されるものではなく、特定のタイムラインやユーザーのアクションに基づいて送信される自動化された一連のメールであり、一般的にドリップキャンペーンと呼ばれています。

ドリップキャンペーンとは、顧客一人ひとりに関連し、パーソナライズされた一連の自動メッセージを通じて、顧客を惹きつけることです。

WhatsAppのクリック率とメッセージの既読率は、メールマーケティングよりも70%以上高いことをご存知ですか?

顧客のニーズに合わせてカスタマイズされた一連の自動メッセージを通して、顧客を惹きつけることです。これにより、セールスファネルの位置が20%向上し、成約率が60%改善されると言われています。

5. 顧客をセグメント化し、マーケティングファネルに落とし込もう

顧客を惹きつけつつ、「存在を忘れさせない」「いつでも消費者のオプションの一つであるというアピール」「対個人を感じさせる丁寧な営業チャネル」にになるWhatsAppですが、

  • 顧客個人の管理がしやすい → CRMにデータを反映させやすい

ことから、SalesforceのようなCRMツールを使って、顧客のセグメンテーション、営業ファネルを当てはめることができたら、次はWhatsAppやそのほかソーシャルメディアエンゲージメントツールを使って、実際にメッセージングを開始してみましょう。

この顧客はこのステージにステップアップした(前回より価格の高い商品を購入した)」「意思決定のフェーズに入っている」とエスカレーションごとに営業権サポート担当者を配置し、さらに戦略的なメッセージを送信したりして、関係性を高める > アップセルもしくは新規売り上げの獲得につながります。

WhatsAppを使った幅広いマーケティング戦略をぜひ取り入れてみませんか?

Hisami Matsubara

北インド発のソーシャルメディアモデレーション&アナリティクスツールStatusbrewの日本支社代表です。日本市場立ち上げのため、2019年単身で渡印し、インド在住5年目です。 「日本語でありそうでない」マーケティング知見を執筆します。 91年生まれ岐阜県出身。少女漫画と文学作品、ワインとインドが好きです。

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