Twitterマーケティング成功事例を4つにモデル化!各タイプのポイントとコツを全公開!

2017年2月13日 12 min read

こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。

Twitterを使ってマーケティングを始めたものの、

「思ったよりコンバージョンに繋がらない」
「実際どんな手段があるのか明確に知らない」
「うまく運用するためのポイントがわからない」
「どこが自社にとってのベンチマークになるのかわからない」

等Twitter特有のマーケティングに苦戦していませんか?
そんなあなたに、弊社の膨大なリサーチを元に、Twitterマーケティングを体系化し、それぞれのマーケティング手法における成功のポイントを紹介します!

*ここでは成功=KGI(最重要達成指標)達成と定義します。

この記事で、自分のビジネスはどの運用体系に向いているのか、そしてそこでのポイントはどこになるのかを把握し、圧倒的な成果に結びつけましょう!


目次

1、Twitterマーケティング成功事例5選

2、20の成功事例を4つにモデル化!あなたのアカウントはどのパターン?

3、それぞれのモデルにおけるポイント

4、まとめ


1、最新版!Twitterマーケティング成功事例5選

まずは、具体的なイメージを共有するために、5つの成功事例と、そのアカウントの特徴を紹介します。

今回のピックアップ基準は、

・フォロワーと比較したツイートへのリアクション頻度と数
・アカウントの現在の成長角度
・一般的な知名度に比べてのフォロワー数

を、主な基準として設定しました。

そのため、普段の検索ではみかけない成長アカウント、優良アカウントばかりです。

株式会社石井マーク(@ishiimark_sign)

このアカウントは2016年7月にTwitterを始めたばかりですが、フォロワー数8000を超え、ニッチなマーケットをうまく抑えています。

プロフィールでどんな投稿をするのかがすぐにわかる点も、素晴らしいですね。

特徴は何と言っても、ツイートに対するリアクションの多さです。

標識や看板といった、非常にニッチな分野をうまく”ユーザーにとって価値のある情報”に転換して投稿しています。

季節感を取り入れることで、ユーザーにとって印象に残りやすくなっています。

どういうことか。
Twitterは日常の反映です。
例えば、3ヶ月前の今日の晩御飯を思い出して、と言われたとしてもほぼ間違いなく思い出せないでしょう。

しかし、ほぼ同じタイミングのクリスマスの晩御飯を思い出して、と言われると、半数といかないまでも、30%ほどの人は思い出せるのではないでしょうか?
これは、日常の中でイベントという異質性が加わったため、記憶に残りやすいことが要因です。

Twitter上の投稿でも、イベント、季節、天気等フォロワーにとって普段と異なる部分を取り入れて投稿することで、投稿に強弱をつけることができ、フォロワーの印象に残りやすくすることができます。

いままで意識してなかった人は一度試してみましょう。

山芳製菓株式会社(@yamayoshiseika)

このアカウントは、よくいるキャラクターアカウントに一見みえるのですが、プロフィールにも書かれているように、あえてキャラクター風にするのではなく、担当者が投稿するという形式をとっています。

これにより、キャラクターを客観的な視点から利用することが容易になり、実際にキャラクターを利用した画像がかなり頻繁に使われています。

モチーフのキャラクターがいるところでは、そのキャラクターになりきって投稿するのが主流ですが、このような方法もありますね。

キャラクターを使ったTwitterマーケティングを行う予定の人は一考の価値ありかと思います。

白水社(@hakusuisha)

こちらのアカウントは、商品紹介の部類に入る一般的なアカウントです。
このアカウントのポイントは、商品紹介にも関わらず、一定以上のRT数、そしてフォロワーを抱えている点です。
本だから特殊だと思う方もいるかもしれませんが、他の出版社と比べてもリアクション、フォロワー数は一回り勝っています。

では、その差はどこにあるのでしょうか?
それは、本の紹介の際に必ずコメントが入っているという点です。

他の商品紹介系のアカウントを見てもらえばわかりますが、意外にもこの当たり前に見える部分ができていないことがほとんどです。

では、なぜコメントを入れるだけで差がでるのでしょう?
それは、コメントを入れることで、ただの宣伝から”コンテンツ”に昇華されるからです。

例えば、テレビCMで自社製品の説明ばかりのCMを見ることはほとんどなくなってきているかと思います。
どこの会社も、CMの中でストーリーを展開しています。

こうすることで、視聴者(Twitterでのフォロワー)に宣伝という印象より一つのコンテンツという印象を与えることができます。

Twitterの投稿はそれ自体がそもそも宣伝のための用途ではないため、犯しがちなミスですが、コメントの有無一つで宣伝かコンテンツ化の印象が変わります。

一度自分の投稿が”宣伝”になっていないか確認してみましょう。

スーパーNANOX公式アカウント(@TOP_superNANOX)

ライオン株式会社さんでは、このように各商品ごとにTwitterアカウントが作成されています。
先ほどの白水社さん同様、宣伝がメインの雰囲気がプンプンしますが、一つ一つの投稿がハイクオリティーなコンテンツになっています。

様々なイベントに自社を関連付けることで、フォロワーは飽きずにみることができ、割引やお得情報等を投稿する際にも多くのリアクションを獲得しています。

ファイアーエムブレム ヒーローズ(@FE_Heroes_JP)

こちらのアカウントは2017年1月に設立して一ヶ月でフォロワー数16万を超える超急成長アカウントです。
スマートフォンアプリゲームは当たると大きいことを加味しても、このフォロワー数はすごいです。

このアカウントの特徴は何と言っても、フォロワーの声をダイレクトにアプリに反映させる、真のフォロワーとのコミュニケーションにあるでしょう。

もちろんこれは、改善が比較的容易であるアプリゲームの特徴を生かしているので、どんな業種でもできるというわけではありません。

しかし、今の時代、ウェブサイトをもっていない企業のほうが少ないくらいなので、工夫次第ではこの方法も取り入れることは可能でしょう。
少なくとも、自社の商材にお客様の声を取り入れた際に、そのことを発信するのは必須です。


以上、5つのアカウントのTwitterマーケティング事例、及び考察をしました。
自社で取り入れられるポイントはどんどん試してみましょう!

2、成功事例を4つにモデル化!あなたのアカウントはどのパターン?

次に、上記の成功事例を含む、あらゆるTwitterアカウントを4つのモデルに分類します。

これは、弊社のリサーチ部門が普段から調べている中で、いくつかのグループに分けられるのではないか、というところで分類したものです。

まず、以下の購買段階の図を一度確認しましょう。
これは弊社ブログを普段から見てくださっている方はよくご存知だと思いますが、今回も重要なポイントになります。

【保存版】後悔しない、SNS(ソーシャルメディア)マーケティングの基本戦略から運用4項』で触れたように、この消費者の購買の一連のフローの中で、SNSはかなりの部分をカバーすることができます。

そこで、この段階別にざっくりと上記の事例を含めた著名アカウントを配置します。

もちろん各アカウント狙いは一つではないので、最も重きを置いていると見受けられる部分にピンポイントで配置します。

ざっくりとこのようなマッピングになりました。

次に、これをコミュニケーション型、発信型にマッピングします。
コミュニケーション型とは、リプライへの対応や引用RT等自分発信以外のコンテンツでコミュニティーを盛り上げるタイプをここでは指します。

発信型とは、他のアカウントとコミュニケーションはあまり取らず、自分の投稿によって、コミュニティーを盛り上げるタイプになります。

マクロ的に以上のように分布されます。
縦軸を消費行動の段階として、購買の前後を区切り点とします。
第二、第四象限にアカウントが集中していることがパッと見でわかります。
それでは、これは何を意味しているのでしょう?
各象限には、どのような共通項があるのでしょう?

この後各象限について、詳しく説明します。

3、それぞれのモデルにおける運用のポイント

では、ここから各象限について弊社の分析を説明します。
どのパターンが当てはまるか、どのパターンが最も適しているかの参考にしたうえで、先駆者の秘訣を吸収しましょう。

第一象限・・・購買前、コミュニケーション

SHARP シャープ株式会社
井村屋株式会社
Aceable

ここは、比較的数が少なく分布されましたが、Twitterマーケティングの事例として挙げられる中でも有名どころが集まりました。

<特徴>
・ハイブランドリスクハイ購買リターン
・運用にかかるコストが大きい(時間、人、金)
・Twitter広告のCPAが下がりやすい

大きくこの3つが特徴としてあげられます。
ハイブランドリスクとは、購買前(まだ他者との比較やそこにすらたどり着いてない)ユーザーとコミュニケーションを取るが故、炎上やネガティブブランディングになりやすいです。

その代わり、もちろんうまく運用したときの効果も絶大です。
これが数としてはあまり分布してないものの、一つ一つが著名な事例である理由にもつながります。

次に運用コストについて。
コミュニケーションを密に取ろうとすればするほど、運用にかかるコストも増えます。
これは、リプライや引用RTは事前に予約しておくことができないことにつながります。

弊社では経験と、データに基づき、予約投稿はツイッターマーケティングに必須であると考えています。
*詳しくは『ツイート予約における3つのメリットと予約サービス5選

それゆえ、同じ投稿数だとしても、相手の投稿に合わせる必要のあるコミュニケーションの多いアカウントのほうがあらゆるコストがかさみます。

最後はTwitter広告におけるCPAが下がりやすいというメリットがあります。
Twitterでは広告を掲載しても拡散による二次クリックは課金対象にならない等いくつか特徴的な仕組みがあります。
*詳しくは、『Twitter広告のこれだけは知ってほしい3つの成功の秘訣と特徴

第一象限のタイプは普段からコミュニケーションが多いため、コンテンツさえうまく作れば拡散される可能性が高いです。
あなたも普段から仲のいい友達からの頼みごとと、一度も話したことのない人からの頼みごとであれば、前者のほうが受け入れる可能性が高いですよね?

<運用のポイント>
・SNSマーケティングの中でもTwitter専門を置くこと。
マーケティング部が管理するのが一般的だが、ユーモアを含むコミュ力を求められるため、人員選択が重要。

・広告はプロモーションツイートが効果的

・コミュニケーションの中でも宣伝であることを忘れないメリハリをつける。(宣伝用は予約投稿をセットしておくこと)

・炎上するとしたら自分の投稿からがほとんどになるため、炎上対策にはあまりリソースを割かなくてもいい。(運用コストがただでさえ高い)

<向いているアカウント>
・コミュニケーション能力の高い人材が利用可能

・商品の購買までに時間がかかる商品を提供している(相対的に費用がかかる、他社と比べて高単価等)
→潜在顧客の成長をさせやすいため

第二象限・・・購買前、発信型

・株式会社石井マーク
任天堂株式会社
NHK広報局
セブン-イレブン・ジャパン
無印良品
・白水社
・スーパーNANOX公式アカウント

今回厳選した20社の中では最も分布が多かったのがこの象限ですね。
SNSマーケティングでの使われ方としても、最も王道の運用体系の一つになります。

ツイート一つ一つが宣伝になるため、フォロワー数が効果に反映されやすいかつ、ツイート=広告と捉えると、マーケターにとってとっつきやすい部分になりますね。

<特徴>
・運用のハードルが低い
・フォロワーが一定数いれば、投稿が毎回無料の広告になる
・運用コストが少ない(基本的に予約投稿で事足りるため)

コミュニケーション型と違い、特殊なスキルはあまり求められず、王道のスキルで運用できます。
(もちろん王道の様々なスキルのレベルで明暗はわかれます)

基本的には宣伝を暗示もしくはダイレクトに発信することになるため、フォロワー数が効果に反映されやすいです。

もし明らかに宣伝で、自分の興味のないものであれば、フォローしませんよね?
そのため、フォロワー数=興味をもっている宣伝対象数となりますね。

なおかつ事前に準備し、予約しておくことができるので、リアルタイムで対応といった運用コストは最小限に抑えることができます。

<運用のポイント>
・コンテンツが命。
投稿の頻度がコミュニケーション型と比較して圧倒的に少ないかつ、ほぼ全てが宣伝要素を含むため、フォロワーの興味を引き続ける必要があります。コンテンツの質にこだわり抜きましょう。

・提供価値を明確に
コミュニケーションがないということは、例えば初対面の相手に一方的にこちらが話をして、こちらのことを好きになってもらうようなものです。
もしそんなシチュエーションになったら、まず自分がどんな人間なのか話しますよね?
Twitterのこの事象はそれと同じです。プロフィールの最適化は上記事例のアカウントを参考に、必ず済ませましょう。

<向いているアカウント>
・王道の攻め方でTwitterマーケティングをしたいアカウント
・ローリスクで地道に質の高いツイートをしていきたい
・割引やキャンペーンを頻繁に行う(明確かつ簡単なフォロワーメリット)

第三象限・・・購買後、発信型

デル株式会社 法人向けテクニカルサポート認証済みアカウント
くまモン【公式】
ローソン

購買後の中でも、ファン化に重きを置いたアカウントになっていますね。
くまモンは直接に購買とは関係しませんが、くまモンというキャラクターのファンを増やすという意味でファン化に振り分けています。

<特徴>
・既に認知がある状態のユーザー向けであるため、フォロワー数対効果が高く、協力的。
・コミュニケーションなしでファン化を行うため、難易度は最上級。
・”継続した”良質なコンテンツの提供が求められる

まず、第二象限の購買前発信型との違いとして、コンテンツは宣伝ではなくなる、継続性が大切になるという点が大きく違います。

購買後にフォローしてくれているということは少なからず購買に満足をし、今後の継続利用を考えてくれていることになりますね。

そんな属性の人に、宣伝はあまり意味がありません。キャンペーンをする際に一言ツイートすれば、自然と誘導されます。

大切なのは、いかに継続して、購買後満足度を高めることができるかになります。
例えばDELLは、サポート専門のアカウントを開設し、DELLに関するサポートや、役立つツイートを継続的に発信することで購買後満足度を高めています。

また、コミュニケーションなしにファン化を行うことは、キャンペーンや割引といったわかりやすいインセンティブでは難しいことが多いため、最も難易度の高いのが、この第三象限となります。

<運用のポイント>
・継続性×質
上記で述べたように、わかりやすいインセンティブが使えない中、質の高いコンテンツを継続的に提供することが必須となります。
専門性等、その分野に精通した人材が必要になるかもしれません。

・ファン化の段階を可視化、数字化して管理
ファン化とは、最も判断の難しい抽象的なものです。
どういう行動をとればファンと認識するのか、ファンの定義と共に、測定するKPIの設定が重要となります。

KPIの設定に関しては、『【保存版】後悔しない、SNS(ソーシャルメディア)マーケティングの基本戦略から運用4項』の第三項に書いてあるので参考にしてみてください。

<向いているアカウント>
・アカウントの提供するコンテンツ内容への深い知識を有する人材
・定期課金型、継続利用する製品を提供しているアカウント
・会社、サービスというよりはキャラクターのような特徴的な”個人”のファンを獲得したいアカウント
・多機能サービスで、コアバリュー以外にもポイントが多いアカウント

第四象限・・・購買後、コミュニケーション型

Ferguson_FEI
山芳製菓株式会社(わさビーフ)
株式会社タニタ(公式)
テーブルマーク株式会社
pockypretz11
ファイアーエムブレム ヒーローズ

第二象限の時点で想像できていたかもしれませんが、ここは購買後では一般的な象限となります。
自社製品に関するツイートを引用してコメントしたり、リプライでコミュニケーションを取ったりするパターンですね。

<特徴>
・アカウントによって盛り上がりの差が激しい
・反応を改善に活かしやすい

基本的には第一象限と同様になるのですが、目的が異なるため、得られるメリットに大きな違いがあります。

購買前であれば、主に売上という形で運用の成果をみることができますが、購買後に関しては、迅速なサポートによるネガティブワードの沈静化、ユーザーからのリアクションを活かした改善(ファイアーエムブレムはこれが特徴的でしたね)、ファン化後の拡散を狙った気の利いたコメント等、直接の売上というよりは、改善、次の売上への準備という間接的な貢献になります。

それゆえ、力の入れ具合一つで成果にも大きな違いがでてくるため、二極化しやすい部分とも言えます。

<運用のポイント>
・専門員を1人は準備する
成果が見えづらい中、コミュニケーションを続けるため、真に好きな人を配置することをお勧めします

・KPIの設定を工夫する
この理由は第三象限と同じで、成果測定が定量化しにくいためです

・コミュニケーションに優先順位をつける
活発になってくるにつれ、リアクションをくれるアカウントの数も増えてきます。以前は反応してくれたのにいまは反応してくれなくなった、等の声もでてきます。

しかし、それは成長痛のようなものです。
割り切って、例えば製品へのフィードバックが最優先、ポジティブな反応を最優先等、自分の中で優先順位をつけて、効果的な運用を心がけましょう。

<向いているアカウント>
・定期課金型、継続利用する製品を提供しているアカウント
・スイッチングコストが低いアカウント(自社を選ぶ最後の理由になる)


4、まとめ

以上で、最初に事例毎の紹介、その事例を含む、マクロ的なモデル化、そして各モデルに関して説明してきました。

各象限毎に、向いているアカウントのポイントを図で簡潔にまとめると以下のようになります。

自社の商材、運用目的、リソースを加味した上で、どの段階に当てはまるのか、どんな運用体系がいいのか、どんなアカウントがベンチマークになるのか、ここからヒントを得ていただければ幸いです。

Twitter以外にも新たなSNSにいち早く手をつけたい方は、『日本のSNSの変遷から観る2017年流行る新しいSNS3選!』で、これまでの歴史からの傾向、弊社の予測をしているので、ぜひご覧になってください!

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