ソーシャルメディアマーケティングは"コンテンツ"マーケティングであるべきだ

2023年5月17日 3 min read

こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。

私たちStatusbrewはインド発のソーシャルメディアマーケティングツールですが、ソーシャルメディアを通したマーケティングという観点で、こちらのメディアプラットフォームで様々なインサイトを日本語で提供しています。

いつもはInstagramマーケティングやソーシャルメディア上のカスタマーサポートなど実践的な内容についてお話しすることが多いのですが、本日はソーシャルメディアを含むマーケティングを行う上で大切にしたい「コンテンツマーケティング」という視点からお届けしたいと思います。

私たちStatusbrewのブログの読者様は、すでに「売りたい商品、サービス」をお持ちの事業者様やビジネスオーナー様が多いことでしょう。

世界中どの製品やサービスであっても、マーケティング無くしてはほとんどの商品はユーザーの手に届かないのではないでしょうか。

私は、上述の通りインド発という日本から見れば外資系のソフトウェア(ソーシャルメディアマーケティングツール)を日本市場で成長させるための責任者として、いくつかマーケティング施策を展開していますが、その95%以上占めるのがコンテンツマーケティング=コンテンツライティングです。私たちのようなSaaSというサブスクリプションモデルのソフトウェア業界でいうコンテンツライティングとは、一言で説明申し上げると「コンテンツ自体に必ず目的があるテキスト媒体を制作すること」です。

私たちの中でコンテンツマーケティングとは、


・良質なコンテンツ(製品への直接的な誘導有る無しに限らず、豊富な知見を提供し続ける)
・PLG(Product Led Growth)
・ターゲットとするソリューションとキーワードの確立
この3つがピタリと揃った時にようやく回転し始めると自負しているマーケティング手法の一つです。

私たちStatusbrewは普段、日本向けに広告は1本も打っていません。顧客のほとんどがこれまで書いてきた本ブログコンテンツからの流入です。つまり、潜在顧客に私たちの製品をオーガニック(広告なし)に見つけてもらいたいのであれば、定期的にコンテンツを公開する必要があります。

このコンテンツマーケティングという私たちが大切にしている「コンテンツ一つ一つの目標」を明確に意識することで、マーケティング成果は格段に上がる、という視点でお伝えさせてください。

コンテンツマーケティングの考え方の原点

これは私たちのようなソフトウェア業界だけではなく、どの業界にも共通すると信じていますが、世の中には3つのタイプのユーザーがいると思います。

1. 問題をすでに認知しているし、解決法も知っている
2. 認知しているが、その解決法にたどり着いていない
3. 潜在的な問題に気づいていない

この3人のユーザーは全く異なるファネルにいるため、例えば「お酒を飲むとすぐに頭が痛くなってしまう」と言うクエリがあったとすると、

お酒を飲んで頭が痛くなることってないですか?

1. お酒を飲むと頭が痛くなると言う傾向を知っているので、お酒の量を「ビール3杯まで」と制限しているし、肝臓の働きを良くするサプリを飲む。

2. お酒を飲むと毎回頭が痛くなるが、肝臓の働きを良くするサプリ(補助ドリンク)の存在を知らない。

3. お酒を飲むと頭が痛くなる時と、絶好調の時があるため、まだ「頭が痛くなるのを防ぎたい」とまで至っていない。


と、この3人はGoogleやInstagram、Twitterで検索するキーワードは当然ながら異なります。

「二日酔い 防止 薬」「酒 めちゃくちゃ頭痛い どうして」のように調べる人もいるかもしれません。 

コンテンツマーケティングでは、狙うべきは1つではないのです。この3つのファネル全員が対象です。例えば、あなたが「二日酔い防止のサプリ特定保健用食品や栄養機能食品)」を売る会社だったとしたら、もっとも顧客になりやすい=コンビニであなたの会社のサプリを買ってくれるのは間違いなく1.のユーザーですが、1.だけを狙っていてはオーディエンスの囲い込みができないため、2.3の潜在的な顧客にも「教育をする」ことで、いつかサプリを求めるときにあなたの会社のサプリが必ず選択肢に入るように仕向けるのが、このコンテンツライティングの醍醐味です。


1.の人はアルコールの分解が行われる臓器がどこであるかも大抵知っているはずですし、そもそも1.レベルになるとすでにいろんな商品をコンビニや薬局で吟味している二日酔い常習とも言える人ですし、かつ他の友達にも「絶対これ飲んでから飲みにいったほうがいいよ」と第三者に啓蒙すらしてくれます。


ですので、1.のファネル向けには具体的な商品情報を説明して、いかにあなたの会社のサプリが優れているかを宣伝します。2. の場合はまさに「酒 頭痛い 飲みすぎた?」のようなクエリを検索して毎回二日酔いになって後悔している人への正しい方向性を示すコンテンツをひたすら打ち出さなければいけません。

すでに問題の認知はしているので、2の人は「錠タイプのほうがいいの?それとも瓶のドリンクなの?そもそも違いってあるの?」とあと少しのところまで来ています。


3.は2と近いですが、これも教育のフェーズです。ほとんどの場合、3は「問題が発生してから」クエリを検索する人が多いため、どのような言葉を抱きやすいかを拾って、もっとも彼らを良いアドバイスに導く必要があります。


最初に戻って、「コンテンツ1本につき目的がある」とはまさにここに結びつきます。このタイトルはどのオーディエンス向けに書いているのか?を明確にする必要があります。

ソーシャルメディアマーケティングに落とし込む

問題はここからです。

あなたはソーシャルメディアマーケティングの戦略の設計や計画を立てるときに、毎回ファネルやターゲットオーディエンスを意識していますか?

ソーシャルメディアも「ユーザー側が情報を拾いに来る」マーケティングチャネルになっているため、どのファネルにいるユーザーが、あなたのコンテンツから何を取得すべきなのか?どこに誘導したいのか?を強く明確にする必要があります。

ソーシャルメディアは例えばTwitterのツイート1つ、Instagram1つはとても手軽に投稿できてしまうので、一つ一つ考えていられないよ!と思う場合もあるかもしれません。

その場合はまずはどんなキーワードをコンテンツの1つに入れるか、を意識してみませんか?

まだ何も知らないユーザーに「その存在」を気づかせるためのコンテンツなのか?それとも具体的な対象に誘導するコンテンツなのか?

これを考えることがマーケティング設計の第一歩です。

Hisami Matsubara

北インド発のソーシャルメディアモデレーション&アナリティクスツールStatusbrewの日本支社代表です。日本市場立ち上げのため、2019年単身で渡印し、インド在住5年目です。 「日本語でありそうでない」マーケティング知見を執筆します。 91年生まれ岐阜県出身。少女漫画と文学作品、ワインとインドが好きです。

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