皆さんこんにちは。今日は、ハングリーマーケティングについてお話していこうと思います。

ハングリーマーケティングとは、発売前・発表前の商品に関する情報を統制し、意図的に消費者たちの飢餓感を煽ることで、販売後の爆発的な購買につなげるマーケティング手法のことです。別名、煽りマーケティングと呼ばれることもあります。

ちなみに英語では「Hunger marketing(ハンガーマーケティング)」と呼ばれています。

なお、意図的に商品を品薄状態にして、消費者の購買意欲をそそる

「品薄商法」とは別物ですので注意してください。

そしてタイトルの通り、実は村上春樹とアップル社はこのハングリーマーケティングを実践して、莫大な売り上げを生み出してきました。正確に言うと、村上春樹の本を出版した新潮社と、スティーブ・ジョブズ生前のアップル社の話なんですけどね。

ということで今回は、ハングリーマーケティングを村上春樹とアップル社の事例とともに、解説していきたいと思います。どうか最後までお付き合いください。

目次

1.ハングリーマーケティングの特徴
2.事例
2–1:村上春樹
2–2:アップル社
3.まとめ

1.ハングリーマーケティングの特徴

冒頭で説明したように、ハングリーマーケティングは発売前・発表前の商品に関する情報を敢えて統制し、消費者たちの飢餓感を煽って、発売後の売り上げを爆発的に上げる手法です。

例えば、有名なファーストフード店が「来週新商品を販売開始する」という情報だけを流し、具体的な商品に関する情報が一切出なければ、消費者達は何が販売されるのか気になって気になって仕方なくなります。

そして実際に販売された時に、気になっていたという理由だけで買ってしまうような、そんな消費者の感情を揺さぶるのがハングリーマーケティングです。

ただしこのハングリーマーケティング、実践するにはかなり難易度が高いです。

まず企業の知名度・ブランド力が高くなければ、ハングリーマーケティングは全く効果がないどころか、商品が全く売れないという最悪の事態に陥ってしまいます。

例えば私が何か小説を書いて、それが出版されることになったとしましょう。しかし私はハングリーマーケティングをしたいゆえに、発売前に一切の宣伝を行いません。情報統制です。するとどうなるか?無名の私の小説が出版されることに対して人々は、如何なる反応も示さないでしょう。反応がないどころか、誰にも私の本の存在は知られないまま終わってしまう可能性もあるでしょう。

このように知名度の低い個人や企業が、ハングリーマーケティングを行っても逆効果です。バイラル・バズマーケティング同様、認知度の高い有名企業にのみ許されたマーケティング手法です。

また、知名度が高い企業がハングリーマーケティングを行っても、それなりにリスクはあります。

まず情報を統制して消費者たちの飢餓感を煽るということは、万が一にも発売された新商品が満足のいかないものであった場合は、期待外れ感が大きくなり、結果としてその商品を発売した企業のブランド価値を下げてしまいます。

また事前の情報統制により飢餓感を煽ると、消費者たちは自分たちで新商品はどんなものかを勝手に予想したり、あることないことを噂するようになります。これが良い噂だったらいいのですが、悪い噂が専攻して広まってしまうと発売前から商品の印象が悪くなり、結果として売り上げに悪影響が出る可能性もあります。

リスクも多々あり難易度の高いマーケティングですが、知名度がある企業が新商品に絶対的な自信を持っているなら、十分にやる価値のある手法だと思います。

2.事例

ここでは実際に、村上春樹とアップル社のハングリーマーケティングの事例を見ていきます。

2–1:村上春樹

毎年毎年「今年こそはノーベル賞」と騒がれる人気作家、村上春樹氏です。「ノルウェーの森」など、日本だけにとどまらず世界中で読まれている人気作家ですが、実は村上氏は過去にハングリーマーケティングで爆発的に売り上げを伸ばしたことがあります。

その対象となったのは2009年に発売された小説、「1Q84」です。この作品はジョージ・オーウェル氏の「1984年」を土台に村上氏が書いた本で、出版を担当した新潮社は発売されるまで、タイトル以外の一切の情報を公表しませんでした。

タイトル以外に何も情報がなかったため、当時のハルキスト(村上春樹の熱狂的ファン)達は、「いったいどんな作品だ?」「どんなストーリーなんだ?」と飢餓感を煽られ、結果として「1Q84」の爆発的な売り上げにつながりました。

熱狂的なファンが多数いるからこそ成立した、村上春樹ならではのハングリーマーケティングですね。

2–2:アップル社

みんな大好きiPhoneシリーズでおなじみの、「Apple(アップル)社」です。

「スマートフォンはiPhoneしか使わない!」、「パソコンはMACしか使わない!」といった、いわゆる「マック信者」といった熱狂的なファンを多数抱えるApple社ですが、共同設立者であるスティーブジョブズ氏の生前は、Apple社もハンガーマーケティングを行っておりました。

具体的には、新製品が出るという噂程度の情報は流しつつも、具体的な情報は一切出さず、「いったい何が出るのだろう?」という消費者たちの飢餓感を高めるマーケティングを行っていました。

これはスティーブジョブズ氏の意向によるもので、新作発表等のスピーチでも冒頭から聴衆を焦らし続け、最後の最後に発表してアップル信者たちを高揚させ、売り上げを爆発的に伸ばしていました。

ちなみにスティーブジョブズ氏の死後は、アップル社は事前に具体的な信ぴょう性の高い情報を流すように、方針が変わりました。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。

村上春樹にしろアップル社にしろ共通するのは、

・ブランドとしての知名度が高い

・ブランドの熱狂的信者が多数存在する

ということです。

これら2つの条件がそろっている企業なら、ハングリーマーケティングを行って売り上げを爆発的に伸ばすことを試みても良いかもしれません。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。