RACIとは?責任と役割分担を明確化したソーシャルメディアカスタマーサポート体制

こんにちは、ソーシャルメディアエンゲージメント管理ツールStatusbrewです。

ソーシャルメディア上でカスタマーサポートやブランド評判を守るため、また炎上防止のためのコメント監視を行なっている場合、またはこれから行う体制を構築中の企業・ブランド様向けに執筆しています。


ソーシャルメディア上の評判、ステータスを維持することは、企業のマーケティング戦略として軽視できなくなってきました。

特にソーシャルメディアは、

  • 拡散性が高い
  • ユーザーが気軽にクエリ(不平不満含むお問い合わせ)を投げかけやすい

という環境から、企業の個人が、ではなくチームとしてプロジェクト化することが最も成功の近道でしょう。

などはブランド存続の危機になりかねないため、法務部(リーガルチーム)などを広報チームの近くに配置している企業も多いことでしょう。

ブランドのオンラインレピュテーション管理(評判管理 = ORM:ORMとは、Online Reputation Managementの頭文字をとったものです。)、評判モニタリングを手動+自動化ツールを使って行う代理店も非常に多く存在しています。

このORM(オンライン評判管理)を企業全体として取り組むには多くの準備が必要ですが、本日はどのようなプロセスが必要か、に加えて、RACIという考え方を用いてどこよりも詳しくご案内します。ツールを使う、使わないに限らず、責任の管理体制をどのように置くか?を考慮する際に非常に役立ちますのでぜひご参照ください。


はじめに!評判管理プロジェクト運営のためにRACIを知ろう

すべての問い合わせやクエリ(ネガティブなフィードバック)を処理するカスタマーサポートチームや管理チームが既にある場合、このORM設計を開始することができます。

このORMのプロセスには、必ず4種類の登場人物が存在します。これこそが本日のブログのタイトルRACI(レイシーとも呼ばれる)という頭文字の集合体です。

この考え方は、本来プロジェクト管理におけるメソッドで、チームでプロジェクトを開始する場合に、そのチーム内の個々にアサインされる役割を定義し、責任の所在や実際のタスクの実行者を可視化するものです。

RACIはそのチーム内に存在する4つの役割の頭文字を取ったものです。

  • Responsible (責任者:各々のタスクの実行に責任を持つの実行責任者
  • Accountable (説明責任者:プロジェクトやタスクの進行状況を把握&説明する)
  • Consulted  (相談先:実行責任者がタスクを円滑に進めるために相談窓口として存在する
  • Informed (報告先: この人は情報が漏れたらNG、進捗や課題を報告する人)

このRACIを、どの役割の人間に、どのプロジェクトのアクティビティにアサインしていくか?を決めるものが、RACI Matrixと呼ばれるものです。

このRACIマトリクスに少し時間をかけて読み解いていただくとXY軸があります。

  • プロジェクト(タスク)に関わるチームメンバーの役割
  • プロジェクトとタスク項目

(1)プロジェクトに関わるチームとメンバーを選定する

ありとあらゆる考えられるメンバーを考えましょう。

ソーシャルメディアのカスタマーケア、コメント監視に関わる部署、メンバーの選出をしましょう。

マトリクスには私が考えられるメンバーを出してみました。

  • カスタマーサポート部門
  • マーケティング部門
  • ブランドマネージャー
  • 広報部

など、このカスタマーサポートや監視の「決定事項」に欠かせないメンバーの部門を用意します。

そして次は別の軸、プロジェクトやタスクを羅列しました。

(2)プロジェクトとタスクを固めていく

ソーシャルメディア上のカスタマーサポートやコメント監視を行なっていくために必須プロジェクトを絞り込んでみました。

  • 問い合わせのカテゴライズ
  • 危機管理度スコアリング
  • 対応方法の決定(謝罪,方法はメールなど)
  • 返信テンプレートの作成
  • SLAの設置
  • 期間別レポーティングと改善事項のピックアップ

こちらが大きなプロジェクトですが、ソーシャルメディア上で行うからには、もう一つ見るべき視点があります。

それはソーシャルチャネルごとの対応と配置です。

Instagram、Facebook、Twitterなどで例えばTwitterにサポートアカウントを配置している場合は、Twitterの担当者の置き方などが異なってきますよね。

ソーシャルチャネルごとに、顧客からのクエリを上司や適切な担当者にエスカレーションするのはどの部隊で、かつ解決の最終責任者や報告者は誰にしますか?

これらを、一番最初に解説したRACIの責任者、報告先、相談先を当てはめていきましょう。

実際に、RACIマトリクスを埋めていくとこのような例になります。シートをぜひ保存するか、皆さんも自由自在に作成してみましょう。

(3)ソーシャルメディアカスタマーサポートメンバー配置後

コメントやDMの回収、(1)で集めた全員を一つのダッシュボードに集合かけるために、Statusbrewのような管理ツールの採用をお勧めします。

  • すべてのコメントやDMを「チケット化」にすることで、解決数やエスカレーション数をカウント可能に
  • チケット=クエリ単位で管理、解決したらクローズして受信箱をすっきりさせる
  • 優先度をつけていち早い解決をチーム一丸で目指す
  • 解決の担当者を自動で認知する
  • クエリごとにタグをつけて、月末レポートに生かす
  • いつもコメントやDMをくれる重要顧客としてCRM管理

Statusbrewでは、ソーシャルメディア上の監視やカスタマーサポートの配置設計にお困りの企業様の相談〜ツール導入、実装までをマンツーマンでサポートします。