ソーシャルメディアでカスタマーサポートを始めたい企業向け!完全ガイド
こんにちは、Statusbrewです。今回は、ソーシャルメディア(SNS)上でカスタマーサポートを始めようとお考えの方に向けた、完全ガイドをお送りします。
目次
- カスタマーサポートとは
- カスタマーサポートの重要性
- 始めるにあたって
- SNS上でのカスタマーサポート
4-1. メリット
4-2. それぞれのプラットフォームの特徴
4-3. KPI
5. まとめ
1.カスタマーサポートとは
カスタマーサポートとは、簡単に言えば、顧客の問い合わせに対応することです。自社のサービスや商品を購入して使い方がわからなかった、またはクレームがある、などという顧客の声に迅速に対応し、課題解決に導きます。
また、顧客管理もカスタマーサポートが行います。同じ顧客からの問い合わせを受けたときに、スムーズに前回と同様の担当者につなぎ、担当の重複を防ぐことで、スムーズなやりとりが可能になります。
さらに、よくある質問(FAQ)を作成して、同一の問い合わせが多く来ることを防いだり、顧客対応のマニュアルを作って社内で共有することも重要な業務の一つです。
2. カスタマーサポートの重要性
それでは、カスタマーサポートはなぜ重要なのでしょうか。その理由は、大きく分けて3つあります。
- 顧客満足度を高めることが出来るから
自社のサービスや商品を選んでくれた顧客に対し、購入後も丁寧な対応をして課題解決に寄り添うことで、顧客満足度を高めることが出来ます。カスタマーサポートは企業の顔ですから、企業イメージアップにとって重要な役割を担っています。
- リピート率の向上につながるから
顧客満足度を高めた結果、顧客との信頼関係を築くことができ、リピーターを多く獲得することが期待できます。新規顧客を得るよりも、リピート率を上げたほうが費用対効果が高くなるため、効率的な収益アップも見込めます。
- サービス改善に活かせるから
顧客からのネガティブな意見やクレームにはつい目を背けたくなりますが、これらは自社のサービス改善にとって、とても有益な情報です。これらを真摯に受け止め、サービス改善を目指すことで、真の顧客の需要に合った、サービスや商品を提供できるようになります。
3. 始めるにあたって
- 「良いカスタマーサービス」の基準を定める
まず、会社にとっての「良いカスタマーサービス」を定義しましょう。これは、あなたの会社の価値観や、大事にしている企業理念とも結びつきます。例えば、スピード感を大事にしている会社でしたら、顧客への迅速な対応に重きを置く、などです。
さらに、あなたの会社が競合企業から抜きん出たければ、常に顧客の期待を上回るサポートを意識しましょう。産業全体の対応速度や、一番のライバル会社がどのくらいの早さで返信しているか、などを意識することで、あなたの目指すべき基準が見えてきます。
また、時間以外でも、以下のような観点から基準を定めましょう。
・どのようなトーン・言葉・態度で対応するか
・顧客と合意できないときはどうするか
・対応不可能なことはあるか
・社内で誰がカスタマーサポートに責任を持つか
・どのような規範をもって対応するか
これらの問いに対して明確な答えを準備しておくことで、行われているカスタマーサポートが十分なものであるかの判断が出来ます。
2. 使用するチャネルを選定する
それでは、カスタマーサポートのチャネルには、どのような種類があるのでしょうか。日本で代表的に使われているものとしては、電話、メール、サポートや商品のウェブサイトからのチャットなどが挙げられます。
しかし、海外に目を向けてみたらどうでしょう。近年では、ソーシャルメディア上でカスタマーサポートをしている企業が増えてきています。
このSNS上でのカスタマーサポートについては、のちの4章で詳しく見ていきましょう。
3. 適任者を採用する
カスタマーサポートにあたる人材には、相手の感情を十分に理解でき、高い処理能力をもってコミュニケーションをとれるなどの資質が求められます。また、産業によっては専門知識が求められることもあります。
採用後は、数週間の研修期間を設け、会社やサービスへの知識を獲得させましょう。また、彼らが成長意欲をもって仕事できるよう、いわゆるキャリアパスを敷き、定期的なフィードバックを忘れないことも大切です。
4. 正しいデータ分析をする
カスタマーサポートが順調に進んでいるかどうかの分析が出来るシステムを整えておくことも大切です。その際には、スタッフが足りているか、サポートのリクエストが最も多く来ている媒体は何か、など調べる目的を明確にし、それを誰に報告するか、それによってどのような結果を期待するか、まで考えておく必要があります。
5. ツールを選定する
カスタマーサポートに使うツールは、慎重に選ぶ必要があります。カスタマーサポートのツールは、会社の限られた予算の中で、優先順位が低くされがちですが、いくら安かったとしても、性能の低いツールを使うと、スタッフの余計な時間と体力が消耗され、かえってコスパが悪くなってしまいます。
カスタマーサポートにおいて必要なツールは、大きく分けて3種類あります。
①カスタマーサポートのソフトウェア
一番メインに使うツールとして、カスタマーサポートのソフトウェアがあります。
数多くあるツールの中から、今回は特に機能性が高く、人気のもの3つをご紹介します。
・Statusbrew
インド発のカスタマーサポートツールです。
特徴としては、エンゲージメント追跡機能を使う事で、対応が必要なコメントの数、顧客が最もソーシャルメディアを使っている時間などを把握することが出来ます。
また、全てのソーシャルメディア経由の問い合わせを追跡して、顧客との過去のやりとりや、他のチャネルでのやりとりがないかどうかを確認することで、スムーズなサポートへとつなげることが出来ます。そして、担当者に振り分け、オープン、クローズ、スヌーズという対応状況を選択することで、チーム全体に可視化することもできます。
・Zendesk
世界最大規模の利用者数を誇る、アメリカ発のカスタマーサポートツールです。
特徴としては、ソーシャルメディア導入以前から、電話やメール、問い合わせフォームなどに対応したカスタマーサポートを管理していたソフトウェアであるため、チャネル数が多いことが挙げられます。
・Sprinkler
こちらも米国発で多くのチャネルを持っている、大手カスタマーサポートツールです。
では、どのような機能を持ったソフトウェアを選ぶべきなのでしょうか。
これは、使う人の大まかな数、扱われる会話の主な内容、サポートする必要のあるプラットフォーム、レポートしたいこと、などに基づいて考えます。
いくら機能が沢山あるソフトウェアでも、欠かせない機能が入っていなければ、結局他のサービスと併用することになり、手間がかかってしまいます。よって、必須な機能と「あったらいいな」という機能の優先順位をつけて、慎重に見極めましょう。
必要な機能として代表的なのは、以下のようなものが挙げられます。
・対応する会話の種類
TwitterのDM、@メンション、InstagramのDM、コメント、Facebookページのメッセンジャー、コメント、メンション、YouTubeのコメント、Google Business Profileの口コミ評価、質問など。
・チケット化
タスクの発生日や内容、優先度、担当者、期日などを登録して管理する機能
・タグ機能
問い合わせの内容などによってカテゴリー化し、タグ付けする機能
・センチメント読み取り機能
顧客のコメントや問い合わせ内容から、肯定的、否定的などの感情を自動的に読み取る機能
・様々なメンバーの介入
同じシステムの中に、代理店などの関係者も介入することのできる機能
②内部ツール
お客様によって直接見えるカスタマーサポートを円滑に行うためには、チーム内部で用いるツールの品質も侮れません。お客さま情報の管理や、不具合の解決、会社への報告などの重要な役割を担うこのツールの選定も、慎重に行いましょう。
③個人ツ―ル
個人での作業をよりスムーズにする、text expansionやscreenshot managerなどのツールにも予算を割きましょう。こうすることで効率性が上がり、かかったコストを超えるリターンがあるはずです。
6. 知識ベースを作成する
一度受けた質問などをもとに、知識ベースを作ることをおすすめします。これには時間がかかりますが、のちに顧客が自分で疑問への答えを見つけられる可能性を考えると、効率的だと言えます。また、これはお客さまだけでなく、内部の従業員が疑問を持った時にも、マニュアルとして活用することが出来るので有効です。
7. 商品や会社との相互関係を構築する
どれだけサポートに当たるスタッフが良くても、肝心のサービスや商品が残念だと、顧客を引き付けることはできません。したがって、カスタマーサポートと、商品や会社との相互関係を築くことが非常に重要です。
具体的には、サポートチームは会社にフィードバックを送り、会社はチームを支援しましょう。普段からカスタマーサポートに当たっているチームは、お客様の生の声を一番理解しています。彼らをミーティングに呼んで意見を聞くことで、サービスや商品の改善につなげられます。
4. SNS上でのカスタマーサポート
4-1. メリット
SNSでカスタマーサポートを行うメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
・顧客にとって手軽な手段である
急速なソーシャルメディアの普及に伴い、人々が情報を仕入れる手段は、InstagramやTwitterなどをはじめとするSNSが中心になってきています。
よって、企業がSNS上でサービスや商品のマーケティングを行い、同じプラットフォーム上でカスタマーサポートまで網羅することは、顧客にとって非常にわかりやすく便利です。
・顧客の本音がわかる
クレームを企業に直接寄せる人々がいる一方、不満があっても、企業に届くとわかっているフィードバックには、ネガティブなことを書かない人も一定数います。
しかし、SNS上ではその企業をタグ付けなどすることなく、率直な感想を書き残す人も多くいるので、これを知ることが出来るのは企業にとってメリットとなるでしょう。
・SNSの特性を生かすことが出来る
ユーザーは“今”起きていることをSNS上に投稿する傾向があるので、その時に発生している問題について即座に認知し、顧客とコミュニケーションをとることが出来ます。また、やりとりは公共の場で行うことになる為、これを見た他のユーザーの問題解決にもつながることがあり、一石二鳥です。
・炎上を抑止できる
SNS上には、時には事実と異なるネガティブなコメントや、アンチコメントが書き込まれることもあります。これを放置したり、削除してしまうと、顧客のあなたの会社への不信感を掻き立ててしまいます。これらに出来るだけ早く、真摯に対応することで、このやりとりを見た第三者の誤解を解くことが出来るため、炎上を防ぐことが出来ます。
4-2. それぞれのプラットフォームの特徴
それぞれのSNSには、以下のような特徴があります。
幅広い年齢層に使われており、リツイートやいいねによる拡散力の高さが特徴です。1つの投稿に書くことのできる文字数は140字に制限されていますが、写真や動画と共に、気軽に商品を宣伝することが出来ます。やりとりが第三者にも見えやすく、アンケート機能などもあるので、顧客とのコミュニケーションにも適しているでしょう。
(向いている業界:飲食など)
基本的に写真や動画の投稿をメインとしたメディアで、10~30代の女性ユーザーの割合が多いです。“インスタ映え”という言葉も生まれるほど、若い女性が写真映えをするものをこぞって投稿し、またそのような他者の投稿にも関心を抱く傾向にあるので、視覚的にインパクトのある商品の宣伝に適しているでしょう。
(向いている業界:ファッション、グルメなど)
ユーザーの年齢層は比較的高めで、アカウントは実名での登録が推奨されており、他のメディアに比べてフォーマルな雰囲気があるため、企業としての姿勢や取り組みを公式に発信するときに向いています。
・YouTube
言わずと知れた、動画を世界中に公開することのできるSNSです。他のプラットフォームよりもユーザーの利用時間が長い傾向にあって、動画内に広告を入れることで一定時間ユーザーの目に触れることが保障されているため、広告での活用が効果的です。
・TikTok
15秒〜1分ほどのショート動画を中心としたSNSで、ユーザーは10~20代が圧倒的な割合を占めています。自社作成の広告動画はもちろん、インフルエンサーに依頼してPR動画を拡散してもらう方法も有効的です。
・LINE
日本人のほとんどが使っていて、私たちの生活に欠かせないものとなっているメッセージツールです。友だち追加で気軽にチャットを始められるため、顧客からの問い合わせを受けるツールとして便利です。
また、LINE広告では、ユーザーの関心や友だち情報に合わせて、狙った層にターゲッティングすることも可能です。
4.3 KPI
KPIとは、ビジネスが良い方向、悪い方向どちらに動いているかを判断するための指標となるものです。SNSでのカスタマーサポートのKPIには、以下のようなものがあります。
・応答時間
特に、顧客があなたにアプローチしてから、最初に応答するまでのFirst Response Time (FRT)が重要です。顧客を対象に行われた調査によると、73%もの人が、カスタマーサービスで最も重要なのは時間であると回答しています。
また、75%の顧客が5分以内での回答を求めているのにも関わらず、ある調査の結果では、平均FRTは12時間10分となっています。
・IB数
適切な人材配置ができているかどうか確認できます。
・ソーシャルによるオープンケース数
チームのワークロードを追跡できます。
・ケースクローズ時間
1つの質問の解決にかかった時間を測定し、プロセス改善やエージェントへのトレーニング確立に使用できます。
・顧客満足度
顧客にアンケートをとり、受けたカスタマーサポートへの満足度を5段階などで評価してもらいましょう。その回答の中で、評価が低かったものに注目し、どこが悪かったか分析して、対応の流れや応答をアップデートしたり、エージェントのトレーニングを追加したりしましょう。
5. まとめ
ソーシャルメディア(SNS)上におけるカスタマーサポートには多くのメリットがあり、これから日本でもさらにメジャーな手段となっていくでしょう。
ぜひ、効率的なカスタマーサポートを行う手助けとなるStatusbrewのご利用をご検討ください。