Twitterにおけるコミュニティマーケティングと担当者が行うべきこと
こんにちは、Statusbrewです。
今回は、近年盛んになっているTwitterにおけるコミュニティマーケティングと、その担当者が行うべきことについてご紹介します。
目次
- コミュニティマーケティングとは?
- メリット・課題
- Twitterコミュニティ運用
- Twitterコミュニティ担当者が行うべきこと
- まとめ
1. コミュニティマーケティングとは
コミュニティマーケティングとは、商品やサービスのユーザーが集まり、意見やノウハウを交換し合ったり、情報を共有し合う場であるユーザーコミュニティを運営することで販売促進を目指すマーケティング手法のことをいいます。
このコミュニティでは、ユーザー同士が交流してネットワークを構築し、互いに関与しあう場を提供することで、影響力を拡大させ、ユーザーたちの帰属意識を生むことが出来ます。
例えば下記はドキュメント・メモ管理ツールNotionが自社独自に運営するコミュニティです。
帰属意識をどこに持たせるか?にまで踏み込み、
・興味関心→解決したい課題や伸ばしたいプロジェクトごと
・地域国
とさまざまなコミュニティチャネルを開放しています。
また、これは本来LTV(Life Time Value 顧客生涯価値)を高めるために作られたもので、ファンやリピーターを増やすことを目指しています。
アクセスの収益化、ディスカッションの促進、イベント開催、人々の指導など、目的によって使うプラットフォームは異なってきます。
①ユーザーエクスペリエンスの向上
コミュニティの仕様は、直感的にわかりやすくなるよう工夫します。
例えば、デザインがソーシャルメディアサイトを模範したようなものであれば、多くの人が慣れ親しんでいるので、気軽に始めやすいです。
コミュニティ内でユーザーが出来るようにすることとしては、投稿の作成、プライベートまたはパブリックグループの作成、メンバー同士のやりとりなどがあります。
また、あまり一般的ではありませんが、メインのコミュニティ内にサブグループやシークレットグループを作ったり、独自のブランディングを加えたり、アプリを作ったり、ライブストリームを配信したり、イベントを企画したりできるプラットフォームもあります。
②主要示準を追跡するための分析
コミュニティがどう動いているか細かに分析することが大切で、これは新規ユーザー獲得にあたっても役に立ちます。
中でも、最低限把握しておきたいのはユーザー数と登録されている頻度です。
また、最も使われている時間や、上位の投稿、良い議論がなされている場所や、最もアクティブなユーザーの情報なども役に立ちます。
③会員登録による収益化
さらに、何かしらの方法でユーザーコミュニティからの収益化を考えているのであれば、それが実現できるプラットフォームを探す必要があります。
もっとも一般的なのは、共有される情報やディスカッション内容にアクセスするためのサブスクリプションであり、これらを有料にすることは、それらが価値のあるものであることを示唆します。
もう一つのマネタイズオプションは、電子書籍やオーディオ、ビデオファイルなどのデジタル製品を販売することです。
ライブイベントや個別指導セッションなども考えられます。
2. メリット・課題
【メリット】
①サポートコストの削減
コミュニティでは、ユーザー同士が互いに質問に回答したり、情報を共有したりできる上、それらの質問は蓄積され、後から参加したユーザーもすでに回答済みのものを参照できるため、サポートチケットの件数を減らすことができ、チームの人員を削減してサポートコストを抑えることが出来ます。
そして、その分の従業員何人かをコミュニティマネジャーに任命することもできます。
下の図は、ソーシャルメディアマーケティングチーム内でのコミュニティマネジャーの立ち位置を表したものです。背景が赤色のCommunity Managerがソーシャルのマーケティングプラットフォームではソーシャルメディアマネージャーの枠も取り込むような位置付けになります。
出典:https://www.collidu.com/presentation-social-media-team-structure
②専門的なサポートの提供
ユーザーコミュニティでは、自分と同じような経験をしたユーザーに出会える事が多いため、適切なアドバイスなどを受けられる可能性が高いです。
例えば、ユーザーから製品に関して具体的で複雑な質問が寄せられた場合、最も参考になるのは普段からその商品を使用しているユーザーからの回答です。
サポート担当者でも対応できる場合もありますが、そこまで具体的なユースケースは把握していない場合もあります。
また、Twitterならではの「顧客ユースケース」が集まりやすい例として、サイゼリヤが挙げられます。
サイゼリヤでは近年、マッシという日本在住イタリア人のサイゼリヤへの愛から、「サイゼリヤのアレンジ方法」が拡散され、#サイゼリヤアレンジ などのハッシュタグを使って、これに続いてオリジナルな食べ方紹介がなされています。
このように、コミュニティーリーダーによる提案を経て、独自のアイディアをシェアするような動きが高まってきています。
影響力のある人がいて、その人が有益な情報を発信したり、共感できる意見が飛び交うとコミュニティは盛り上がります。
そして、このようなユーザーを獲得を加速させるために、自社のファンコミュニティの状態が可視化されるようにしておくことは企業の役目です。
これは、企業にとって自社のファンコミュニティと向き合っていくことが最も大切であるからです。
Statusbrewではコメント監視の自動化機能ルールエンジンを利用し、
Twitterの
・フォロワーが一定数いるユーザー
・認証付きユーザー
・一定のメンション数があるユーザー
に最低数を設定することによって、スター人材の発見とともにコミュニティマネージャーであるあなたにメールやSlack(Microsoft Teamsでも)で通知したり、特定のソーシャル受信箱に移動させて監視続けることも可能です。
③顧客ロイヤルティの向上
ユーザーコミュニティでは、似たようなニーズや関心を持ったユーザー同士がつながることで仲間意識が生まれ、ブランドに信頼感を抱くようになります。
また、いざ問題が発生しても、助け合える場所があるという信頼感から、顧客ロイヤルティが向上します。
以下の図は、コミュニティにおけるユーザーのヒエラルキーを表したもので、上に行くほど顧客ロイヤルティが高いという事を示しています。
出典:https://news.mynavi.jp/techplus/article/community-1/
このようにコミュニティの中での発言力や影響力のある人を、「スター顧客」「スター人材」とも呼ばれます。
企業の商品やサービスが好きで、情報発信などで貢献してもらえるエンドユーザーを指す。インフルエンサーとの違いは、スター顧客は実際にプロダクトやサービスを利用するユーザーである点だ。
(参照:熱心なユーザーと企業がともに成長するコミュニティマーケティング)
このように、ロイヤルティの高い顧客と運営元である企業がコミュニティを回していくことで、潜在顧客の関心を呼び、自然とファンが増えていく、というメカニズムです。
④リアルなユーザーの声を収集できる
ファンの声が集まって共感を生み、商品開発やテレビCM, 店頭POPなどに展開することができて、勘に頼ったり一部のクレーマーに悩まされる必要がなくなります。
また、「お客様の声から生まれました!」と謳った商品は、顧客にとって親近感がわき、信頼してもらいやすくなります。
【課題】
・成果が出るまでに時間がかかる
コミュニティマーケティングでは、ユーザーに商品のファンになってもらい、「商品の良さをもっと他の人に知ってもらいたい」という気持ちになってもらう必要があるため、成果が出るまでには時間がかかります。
出来るだけ早く成果を出すためには、参加したいと思ってもらえるようなコミュニティ作りや企画設計が必要です。
3. Twitterのコミュニティ運用
それでは、Twitterにおいてはどのようにコミュニティが発生するでしょうか。
それは先ほど述べた、スター顧客と呼ばれる影響力のある(ファン度が高い)エンドユーザーを巻き込んで、企業がTwitterアカウントで属人性のある運用を繰り返すことにより生まれます。
その大半は、ハッシュタグを付けてユーザーがツイートし、ここから相互に(スター顧客と企業アカウントまたは企業の人間が実名で)エンゲージすることで生まれます。
繰り返しになりますが、Twitterでコミュニティを管理する方法にも、
①自社で開催するもの
②スター顧客が勝手に開催してくれるもの
の二通りが存在します。
①自社で開催するもの
自社商品に関係するようなハッシュタグを指定し、それをつけてのツイートをユーザーたちへ促します。
※キューピーの公式アカウントが、自社の製品がよく使われるサラダに関連して、#食卓にサラダがあると というハッシュタグでエピソードを募集し、ユーザーのエンゲージメントを促している。
こうすることによって、企業も自社製品のファンを見つけやすく、これらのツイートにいいねや返信などをすることでより活発な交流が期待できます。
②ファンが勝手に開催してくれるもの
上で挙げたサイゼリヤの例のように、企業の意図しないところでファンが開催してくれるものもあります。
このような場合に備え、普段からキーワードに基づく企業版のエゴサーチであるソーシャルリスニングを行うようにしましょう。
Statusbrewでは、エンゲージ機能を用いて効率的にソーシャルリスニングを行うことができます。
そして、お客様同士のアクティブな交流や嬉しい声を見つけた場合は、いいねやリツイートをするだけでも、立派なマーケティング効果が発揮できます。
4. Twitterで担当者が行うこと
①すべてのコミュニティをかき集めるためのコメント監視・リスニングプラットフォームで自社アカウントをまず接続します。
ユーザー情報とコメント1つ1つをチケット化できるものが良いでしょう。
②コミュニティ界隈やスター顧客(見込み顧客もあり)のツイートを常に追跡できるようにリスニングキーワードを設定します。
③特定の発言や人物を特定できるような自動化ワークフローを作成します。
④会話に飛び込めるタイミングでエンゲージ開始します。→Statusbrewでは会話内容を自社内のチームメンバー(他のコミュニティ管理担当者)とチーム内で打ち合わせする機能も搭載しています。
⑤ラベリングしておきたい会話やスター顧客をタグ付けして、ファン度が高いとみなされる(コメント数など)場合はスコアリングしてパターンを掴むような分析レポートを作成することも可能です。
そのほかコミュニティ管理のための分析ツールの一例:
Twitterのような特定のソーシャルメディアプラットフォームだけではなく、企業が持つデータやコミュニティやイベントなどの実際の参加など、できる限りコミュニティやユーザーの消費行動を特定して分析するツールも多く存在しています。
5. まとめ
ユーザーコミュニティを構築することで、あなたのブランドの傘下に世界中から人を集めることができます。
ぜひ、万全な準備を整えたうえで自社のコミュニティを作り、多くのファン獲得を目指してみてはいかがでしょうか。
Twitterマーケティングのみならず、ソーシャルメディア上で「中の人」をやりたい、またはコメント監視を行いたい企業様はStatusbrewまでお声掛けください。