業界別ソーシャルメディアのカスタマーサポートガイド~エアライン編~
こんにちは、Statusbrewです。
今回はエアライン業界におけるカスタマーサポートについてご紹介します。
目次
- エアライン業界の現状
- 海外の航空会社のTwitter活用例
- まとめ
1. エアライン業界の現状
エアライン業界といえば、新型コロナウイルス流行によって大きな影響を受けた業界の1つですが、パンデミック明けにはその反動で旅行の需要が増加し、問い合わせも増え続けることが予想されています。
この業界でのカスタマーサポートは、飛行機の欠航の際の手続や、搭乗直前のアクシデントについてなど、特に緊急性の高いものが多くなります。
このような状況で、空港において一刻も早くサポートが必要な時、わざわざカスタマーサポートの電話番号を調べて繋がるまで待機するより、SNSに問題を書き込むのが、航空会社に迅速に対応してもらうようアピールする、最も早くて簡単な方法として主流になってきています。
海外のある調査によると、顧客が航空会社のカスタマーサポートサービスに連絡する方法としては、音声ベースとEメールが依然として最も人気がある一方で、モバイルアプリを使用することが現在3番目に人気のあるチャネルとなっており、回答者の20%がアプリベースのサービスを利用したことがあって、16%がソーシャルメディア経由で航空会社に連絡したことがあるという結果が出ています。
また、航空業界は1位の電気通信ブランドに次いで、ツイッターでの顧客の質問に対する回答速度が早い業界として知られています。
下の表は、アメリカの主要エアラインの平均返信時間で、そのほとんどが1時間以内となっています。
出典:https://www.andybeal.com/social-media-response-times/
しかし、返信する際の平均速度は速いものの、その返信率自体は低くとどまっているのが課題です。
2. 海外の航空会社のTwitter活用例
ここでは、海外の航空会社のカスタマーサポートにおけるTwitterの活用例を見ていきましょう。
・24時間サポートを保障
いつでも対応してもらえるという安心感が生まれ、会社へのポジティブな印象が高まりますが、注意点は返信速度への期待値が高まる点です。
※British Airlinesの例
・サポート専用のアカウントを作成
会社の公式アカウントとは別に、カスタマーサポート専用のアカウントを作成している会社もあります。
※AirAsiaの例
・多言語サービス
カスタマーサポート対応が出来る言語が多いほど、より多くの顧客とスムーズにコミュニケーションがとれるようになります。
※13言語で対応を行っているKLMの例
・リアルタイムなサポート提供
顧客が搭乗しようとしている飛行機の運行状況など、緊急性の高い問い合わせにリアルタイムで対応しています。
※#JetInstantを使って顧客にフライトに関する最新情報を届け、問題を解決できるようにしているJet Airwaysの例
・クレーム対応
クレーム対応においては、どんな場合も起こってしまったことについて謝罪の意を示し、必要に応じて埋め合わせをするようにしましょう。
※返信が遅い、というクレームツイートに対応するeasyJetの例
・顧客の投稿に反応する
顧客が、機内や旅行先でのポジティブな体験を、エアライン会社をメンションして投稿しているのを見つけたら、反応したりリツイートして拡散するようにしています。
※旅先で楽しんでいる顧客の投稿に返信しているAlaska Airlinesの例。
この例のように、最後に担当者の名前やイニシャルを入れると、個別に対応されている、という印象を抱いてもらいやすい。
※機内を満喫している様子の投稿にエンゲージしている、Turkish Airlineの例
・新規顧客になり得るユーザーにリーチする
“vacation(休暇)”や”plane ticket(航空券)”などのキーワードでツイートを検索し、旅行に行きたいと思っているユーザーに働きかけて新規顧客を得ようと試みています。
※”休暇が必要”というツイートに返信し、自社エアラインでの旅を勧めているSouthwest Airlineの例
・コンテストを開催する
旅行に関するコンテンツのコンテストを開催し、顧客のエンゲージメントを増やすことで、ファンを増やすと同時に注目を集めています。
※AIをどこに行かせたいか、というお題でツイートを募集し、優勝者に景品も用意しているeasy Jetの例
3. まとめ
以上の実例も踏まえ、エアライン業界のカスタマーサポートの特徴をまとめてみましょう。
・迅速さが求められるカスタマーサポートの中でも特に、緊急性の高い問い合わせが多い。
・いかにもテンプレートのような返信は避け、担当者のイニシャルを最後に添える、などの方法で、生身の人が対応してくれている、という安心感を与えることが大事。
・サポートは出来るだけ問い合わせが来たチャネル内で解決するようにするべきだが、オープンなコメント欄でやりとりしている場合などは、DMに移行することも効果的。
・緊急時のサポート対応だけでなく、積極的にSNS上で顧客と関わることでファンを作り出し、コミュニティを活発にできる。
いかがでしょうか。
Statusbrewでも、SNSカスタマーサポートに役立つ様々なツールを提供しています。
ご自身の業界の特徴を押さえつつ、効果的なカスタマーサポートを行っていきましょう。