こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。
SNSの運用も少しずつ形になってきて、そろそろ会社との接続を強めていこうと、Twitterを使ったキャンペーンをすることになったが、キャンペーンは今回が初めてで、どう手をつけていいのかわからない…全く効果がでなかったらどうしよう…
あなたはいま、そんな不安に駆られているのではないだろうか。
そんなあなたに、弊社での世界中の膨大なリサーチと実践を元に、絶対に失敗しないツイッターキャンペーンの企画のハウツーを、事例から見て取れるポイントと共に紹介する。
これを読み、方程式に沿って企画することで、どんなTwitterキャンペーン初心者でも、絶対に外さない企画をできるようになるだろう。
<目次>
1、フォロワーの本質的な興味関心を知らずして、成功なし
1-1:あなたのフォロワーは誰?分析、分析、分析
2、外さない企画から実行までの流れ
2-1:キャンペーンの目的とゴール設定
2-2:キャンペーン内容の企画
2-3:成功事例の共通項は?
3、まとめの方程式
特別付録:チェックリスト
1、フォロワーの本質的な興味関心を知らずして、成功なし
普段からの運用で、フォロワーがどんな属性かは把握してるから大丈夫、と思った人こそ要注意。
あなたのフォロワーが今日1日で最も心動いた出来事はわかりますか?
何度Twitterを開いたかわかりますか?
もちろん、大きなイベントでもない限り人それぞれ。よっぽどタイムラインを監視してる運用担当でもない限りは難しい。
ここで言いたいのは、それくらいキャンペーン時にフォロワーのことを知っていることが大切だということだ。
なぜなら、後の事例でも紹介するが、Twitterキャンペーンで成功するには、フォロワーの定性的な感情まで汲み取った施策である必要があるからだ。
USJ再建の立役者であった森岡氏も著書『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』の中で、
マーケターは消費者の代理人である
ということを何度も言っている。
これはソーシャルメディアマーケティングにももちろん当てはまり、Twitterキャンペーンでも、”絶対に外せない根幹”である。
なぜなら、キャンペーンはフォロワーに刺さって初めて成り立つからである。
もしフォロワーにキャンペーンが刺さらなければ、フォローしていない人にどうアプローチできるだろうか?できない。
フォロワーの参加なくして成功なし、である。
ここではそのために、深くフォロワーを知る具体的な方法を紹介する。
1-1:フォロワーは誰?分析、分析、分析
以下の項目は必須である。
<SNS運用向けペルソナ>
名前:
年齢:
性別:
仕事:
給料:
趣味:
ライフスタイル:
性格:
SNSを登録している理由:
ホーム画面一枚目に置いているSNS:
SNSを開くシチュエーション:
購買活動の段階:
フォローしてくれてる理由:
まず、これをキャンペーン段階では、定性、定量データを基に、正確性を重視して再定義していく。
定期的に設定し直している方は飛ばしていただいて構わない。
・定量調査
主にツイッターアナリティクスを利用する。
無料でアカウントに追加できるため、まだ追加していないかつ、特別分析ツールを利用していないあなたは、今すぐ登録することをお勧めする。
無料の割にかなりの高機能だ。
1、オーディエンス機能から大枠を把握
2、フォロワーの年齢や、興味関心をマクロで詳細に分析
”比較オーディエンス”から、フォロワーの詳細な分析が可能。
ここで、自社のフォロワーの特徴が抽出できる。
人口特性、ライフスタイルからも自社に関してのみの同じ情報は取得可能だ。
しかし、例えば40代がフォロワーの内訳としては少ないとなっても、Twitter全体に占める割合と比較すると、大きい場合もある。
この場合、Twitter上での市場こそ小さいものの、ニッチ市場を攻めることで市場の独占率を高めるといった施策も考えられる。
ゆえに、比較情報から自分のフォロワーの特徴を知っておくことは有効だ。
ここまでで、かなり正確性の高いデモグラフィク情報が取得可能だ。
・定性調査
1、定量調査で得たデモグラフィック情報を元に、それに当てはまるフォロワーでフォロワーが多いアクティブなアカウントを10人程度抽出する。
この抽出は、論理的な選択基準がないため、経験に依存する部分は大きい。
定量調査で得たターゲット年齢に近い社員が社内にいればその人の力を借りるのも一つの手だろう。
2、抽出を終えたら、ツイートやリプライ、いいねの情報からその10人の平均的な1日を描いてみよう。ターゲットユーザーになりきるのだ。
・ユーザーは1日のいつTwitterを開くか
・なにがきっかけで開くか
・何を求めて開くか
・タイムラインでどんな投稿に目が止まるのか
・どんな投稿をシェアしたいと思うのか
ペルソナに加えてキャンペーン向けに上記の項目は最低限追加でチェックしておきたい。
この分析のフェーズの緻密さが企画の質、そしてキャンペーンの結果にも最も影響する部分なので、妥協せずに深堀りしてほしい。
弊社で利用しているチェックシートもここでは載せきれないが、あなたのキャンペーン成功の一助となるよう無料でプレゼントさせていただく。
このチェックリストを満たせば間違いなく企画の方向はみえてくるだろう。
2、外さない企画の流れ
フォロワー、そのなかのキャンペーンターゲットが具体的になったところで次はいよいよキャンペーンの作成である。
弊社の分析と経験的には、フォロワー理解の深度が7割、キャンペーン内容自体が3割ほどの重要度であるので、まだ理解が甘いと思えば一度戻ろう。
あなたも経験があると思うが、一度企画をしてしまうとそこから戻るのはかなり精神的ハードルが高い。なぜなら0スタートになるように感じてしまうからだ。
(実際は上記の通り0〜70%スタートなのだが)
2-1:キャンペーンのゴール設定
目的はおそらくこの記事を読んでいる時点で社内で決まってる、もしくは自分の中でイメージが浮かんでいるだろう。また、大きく分けると、
・認知、ブランディング(キャンペーン自体で直接的な利益は求めない)
・購買(キャンペーン自体で短期的な利益を狙う。その後のファン化)
このどちらかに基本的に分類されることが多いように思う。最近では認知、ブランディング目的が7割を超える印象だ。
キャンペーンのゴール設定は主に3パターンに分類される。これは目的と重なる場合もある。
・フォロワー数
・キャンペーン参加者数(キャンペーン用LP上の数字、RT数、キャンペーン関連のツイート数etc)
・売上(キャンペーン経由の購買数、利益、etc)
自社のキャンペーン目的に沿った上で、最も適したゴールを設定するべきである。
2-2:事例から抽出するキーポイント
ゴールが決まればここからは実際のキャンペーン内容を決めていくことにる。
まずは弊社のキャンペーンリサーチを元に厳選した事例をいくつか紹介し、その共通項を抽出し、企画の組み立てにおいて外せないポイントを紹介する。
Twitterのキャンペーンと言えばポッキーの日でも有名なこの会社は外せない。
ポッキーの日でのイベントはもちろんのこと、その他にも様々な製品のキャンペーンを行っているので、一度目を通しておくことをおすすめする。
他社のツイートの引用RTも実にうまく使い、キャンペーンイベントを盛り上げている。
この会社からは、Twitter運用に当時携わっていた方はおそらくみな知っているであろう、ギネス記録に挑戦したポッキーキャンペーンを紹介する。
<2013年11月11日ポッキー&プリッツの日>
・概要
この企画は、2013年11月11日にギネスを狙ってTwitterで始めたキャンペーンだ。
具体的には、”ポッキー”という単語の入ったツイートをTwitter上でつぶやいて、「24時間に最もツイートされたブランド」の世界記録を狙うという趣旨だ。
目標は当時のギネスであった184万を超える200万ツイートだった。
結果としてはそれを大きく超える370万にまで登った。
・属性
目的:認知、ブランディング
目標:キャンペーン参加者数
・成功要因
国民全員が自分もギネス記録に貢献している、挑戦している一員なんだという意識を持てたこと。
→キャンペーンターゲットが日本のTwitter民全員という最大市場の創造
→参加へのストレスが少なく、ツイートしやすい(その日がポッキーの日であったため)
・グランブルーファンタジー
・概要
アプリゲーム会社のプレゼントキャンペーン。
フォロワーのニーズに沿ったベーシックかつ効果的なキャンペーンと言えるだろう。
ただし、この手の特定のニッチ層に向けたキャンペーンはRTによる参加はハードルが高いのでなかなかRTにたどり着かず、思ったより伸びないということが多々ある。
これはRTしてもその人のフォロワーにメリットがないこと、TLを埋めてしまう罪悪感という感情が働くからだ。
つまり、認知やブランディングで考えているならその点の考慮(その罪悪感以上の圧倒的メリット、知らない人でも楽しめる工夫)は不可欠だ。
有名なキリンの#beertofriendsキャンペーンはこの心理効果をうまく逆手にとって成功した。
・属性
目的:認知、ブランディング。上記の難しさのなかフォロワーの5分の1以上がRTしているのは成功といえるだろう。
目標:フォロワー数、参加者数
・成功要因
フォロワーの熟知による参加障壁の低減。
RTをしたアカウントをみてみると、ゲーム用アカウントがかなり目立つ。
先述した通り、ニッチな分野のRTはフォロワーにとってハードルが基本的に高い。
しかし、この手のゲーム用に作成されたアカウント(ゲームコミュニティと言えるだろう)が多くを占めることで、そのRTのハードルを下げることができた。
また、ゲームに興味のある潜在ユーザーに集中的に認知を広めることができたため(ゲームアカウントのフォロワーはゲーム好き)、高いコンバージョン率を誇ったであろう。
・キリン
・概要
上述した、RTの心理的ハードルを逆手にとって成功したキリンのキャンペーン。
もちろんビールは一定の年代を越えればほぼ誰もが当てはまるため、ニッチという意味では違うことになるが(RTのハードルという視点で)、それを差し引いてもうまいキャンペーンだと言える。
これは、RTをすればビール引換券をもらえるのだが、ポイントはRTした本人がもらえるのではなく、RTした人が誰かにプレゼントできるというキャンペーンなのである。
・属性
目的:認知、ブランディング
目標:キャンペーン参加者数→ファン化(ビールは競合も多いため特に自社のファン化は狙っていたのではないだろうか)
・成功要因
これは、RTするモチベーションが一見ないように見えるのだが、そうではない。
ビールを飲む20歳以上は特に精神的な成長とともに奉仕したい(ボランティア等)、自分を良くみせたい(社会的欲求)という欲求がでてくる。
あなたも経験があるのではないだろうか?
これがトリガーとなり、なおかつRTされているのをみても悪くは思わないことで参加へのハードルを一気に下げたのである。
・ファミリーマート
・概要
このキャンペーンはTwitterアカウントから1日1回抽選をし、対象商品のどれかが当たればその商品がもらえるというものだ。
当時、Twitterアカウントの作成にはメールアドレスのみでよかったため、1人が複数アカウントから抽選し、不正ではないかと話題にもなったが、キャンペーン自体は反響を呼んだ。
エナジードリンクと交換に来た際、他の商品も購入することで売上の拡大を図るものである。
ファミリーマートは上記キャンペーン以外にも頻繁にTwitterキャンペーンを行っているため、チェックしておいていいだろう。
・属性
目的:購買促進
目標:無料配布に伴う二次購買の促進
・成功要因
RT等の条件がなく、参加しやすい上に、無料というプレゼント自体の魅力。
この手のものはキャンペーン自体は成功しやすい。
しかし、赤字になるリスクも高いので、財務予測を緻密に計画しておかないと、みんな参加してるのに損失という自体になり得る。
以上、最近かつ話題性の高かったいくつか例を挙げたが、キャンペーンの数は年間で1公式アカウント当たり平均5回、公式のアカウント数は数千とあるため、一度にキャンペーン事例を調査しようとしても、枚挙に遑がない。
日々のチェックを怠らず、他社キャンペーンの分析をするとみえてくるものもあるかと思う。
そして弊社ではそれを抽象化し、フレームワーク化までしているため、信用に価するだろう。
2-3:成功の共通項
次は、先ほど述べたように、弊社がこれまでに調査してきた事例をもとに、その共通項を抜き出した。
無料プレゼントチェックリストには全項目入っているので、キャンペーン初心者はぜひとも試してみてほしい。
ここで紹介しては、冗長な記事になってしまうため、ご理解いただければ幸いだ。
後悔しないためのチェックポイント4選
・参加が簡単(システム面)
当たり前だと思われがちだが、これが自社の目的に沿って企画していくうちに、参加者が複雑な経路を辿らないといけなくなり、失敗するという例が少なくない。
正確には参加のインセンティブ>参加障壁になれば問題ないのだが、これは定性的な指標になる場合が多いため、結果的に参加への障壁を最小限まで下げるのが得策であるといえる。
参加者のアクションが3アクションを超えると参加率が極端に下がった。
例えばキャンペーン用のランディングページを作成し、そこで登録が必要になる場合はまず成功しない。LPでの離脱率が恐ろしいことになるだろう。
・インセンティブは量より質
キャンペーンはインセンティブ(主にこちらに費用がかかる)がないと成立しない。
そしてインセンティブは様々だが、基本的には量より質である。
例えば、ソフトバンクは当選者1名に、スマホの料金を一生分プレゼントするキャンペーンを行いそのインパクトの大きさで話題になった。
約100万円ほどだったと記憶している。
もちろん、フォロワーへの還元セールのような形の場合、広くアプローチしたほうがいいから一概には言えない。
ただし、迷ったら量より質を選ぶべきだ。
・心理的に参加が簡単(フォロワーのフォロワーのことまで考えている)
これは先に紹介した例のなかでも触れたことだが、システム的に簡単に参加でき、インセンティブも付与しているのに思ったより参加が伸びなかった場合、ここを設計できていない可能性が極めて高い。
特に日本は、アメリカ、ヨーロッパと比べても(弊社は世界中に利用者がいるため、各市場のリサーチを行っている)、他人を気にするのか、自分のタイムラインに拡散するタイプのキャンペーンで伸び悩みがあるように感じている。
もし自分がフォロワーの立場で自社のキャンペーンに参加したらフォロワーはどう思うのかまで緻密に計算する必要がある。
例えば、ファミリーマートの上記キャンペーンは、自分のタイムラインに流すことが強制されていなかった。
逆に、フォロワーの自己顕示欲を満たすキャンペーンにするという考え方も可能である。
例えば自己診断。診断機能のクオリティーに依存する部分もあるが、タイムラインへの自分からの公開率がかなり高い。
これは日本独特で、海外特に英語圏では全く流行していない。
・結果がすぐにわかる
抽選系のキャンペーンでは特にこの、結果までの期間が参加率、拡散に大きな影響を与える。
それゆえ、1日ごとに抽選結果を発表し、それを1週間続けるといった類のキャンペーンが多い。
もちろんその場でわかるアルゴリズムを組むだけの資本(人と金)があるならそれがベストだ。
しかしいわゆる大企業と呼ばれる企業でないとなかなか難しい。
だから区切るというテクニックは有効だ。
以上が基本中の基本となる考え方でになる。まとめると、
成功=簡便性×インパクト×即時性
この3つがキーワードとなるといえる。
より詳しいチェックポイントが知りたい場合は先に示したように、無料チェックリストを確認してほしい。
そして、これを支えるのが、最初に何度も何度も何度も言った、フォロワーの理解なのである。
なぜなら、フォロワーの深い理解なしに、上記のポイントを押さえることは不可能だからである。
弊社も、他社のキャンペーンを知るに当たって、他社のフォロワーをどこよりも詳細に分析してきた自負はある。
自社のフォロワー理解という土台を固め、その上にチェックポイントで道を作り、クリエイティビティ溢れるキャンペーン内容にしていただきたい。
3、まとめ
Twitterキャンペーンにおいて最も大切なことはフォロワーの理解である。
定性的なところも可能な限り深く考察するべきである。
その深い理解のベースの上で、成功の方程式が成り立つ。
つまり、最終的には
キャンペーンの成功=
0.7×理解の深度+0.3×簡便性×インパクト×即時性
このポイントを押さえて、ぜひとも有益なTwitterキャンペーンを提供してほしい。
また、Twitter、フェイスブックでもソーシャルメディアマーケティングに役立つ情報を随時提供している。
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